物語の中の主人公「おしん」が教えてくれる豊かさや愛情、信念、そして美しさは今の時代を生きていく女性達に改めて大きな実りをもたらす「きっかけ」を与えてくれるような気がします。
今回は出演者の俳優女優さんのご紹介と各キャストの名シーンを中心にお届けします。苦難の中でも最高に輝く女性「おしん」からこの時代を生き抜く力を貰えそうです。
なお、この記事は5万文字に迫るこのサイト内で最長のブツなので、読み切るには相当のガッツと覚悟と一種の狂人性がいると思われますので、目次を是非お勧めするのと、長さについてはあらかじめご了承ください。
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- ◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:山形県生家・谷村家の家族~母親・ふじ、父親・作造、姉・おはる(はる姉ちゃん)、祖母・なか(ばんちゃん)他画像
- ◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:最初の奉公先・材木問屋「中川材木店」の周辺ストーリーの人々紹介画像
- ◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の周辺ストーリーの人々紹介
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- ◆舞台版『おしん』脚本家・橋田寿賀が舞台公演にもしていた!
◆NHK朝ドラ『おしん』の出演者キャスト名役者:主役「谷村しん-田倉しん」役の女優の紹介画像 小林綾子→田中裕子→乙羽信子画像
『おしん』ではそれぞれの役を当てられた俳優陣が、精一杯の演技でその役割を果たしていきます。これだけたくさんの俳優陣、スタッフがいる中で、全員が同じ方向を向いて力を注ぐことができたという、そのチームのモチベーションが凄いなと改めて思います。

おしん三代(おしん老年期役の乙羽信子・田中裕子・小林綾子)
画像:NHKオンデマンド
おしんが3代続くと
何だか素敵な風景ですね。
幼少期~少女期は小林綾子さん、そこを過ぎてからの青年期は田中裕子さん、老年期は乙羽信子さんがおしん役を務めます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト:少女期時代 天才子役・小林綾子 子供時代に奉公先へ出る名シーン
小林綾子さんは少女期のおしんとして第4回放送分から第36回放送分までを担当して出演しました。小林綾子さん演じるけなげで頑張り屋のちいさなおしんの姿はドラマのスタートから視聴者の心をとたんに掴み、『おしん』大人気の立役者となりました。

おしん(小林綾子)が奉公先に出るシーン ロケ地:最上川
画像:NHKオンデマンド
何といってもこのシーン。
小さなおしんが親元を離れ、最初の奉公先である中川材木店へと向かうシーンは日本中の視聴者の心を打ちました。
数え年7歳のおしんは小学校へも上がれず、米一俵とひきかえに年期奉公に出ることになりました。旅立ちの朝、おしんを乗せた筏(いかだ)が雪解けの最上川を下っていく時、母・ふじの無言の涙、父・作造の「おしん、すまねえ」というつぶやきに、おしんは両親の愛の深さを知ります。
引用元:NHKオンデマンド
■小林綾子さんがおしんの子役として選ばれた理由、小林綾子さんのおしん役などはこちらに詳しくあります↓

こちらは幼少期のおしんが奉公に行くことになった際の川の名シーンですが、撮影ロケ地は山形県内の最上川だったそうです。後述しますが、母親役・泉ピン子さんの川の名シーンとは別の川です。
小林綾子さんが担当したおしん子役時代の真冬の雪のシーンや川のシーンはストーリーだけでなく、撮影段階からかなり過酷だったようです。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:天才子役・小林綾子の名シーン:凍えながらの吹雪での川のシーン
中でも、小さなおしんが奉公先でいじめられ、川で洗濯をするシーンや、猛吹雪の中を逃げ出すシーンは実在の真冬のロケ地での実際の演技となり、本当に大変だったようです。

寒さに凍えるおしん役の小林綾子
画像:NHKオンデマンド
寒いのは演技上もリアル!(笑)
おしんが母ちゃんに会いたくて…というシーンの裏側について、小林綾子さんは撮影を振り返り、このように語っています。
おしんが母ちゃんに会いたくて奉公先から逃げ出し、山の中に向かっていくというシーン。
猛吹雪になり行き倒れになるところまでをロケで撮影したのですが、スタッフがみんな雪を入れた買い物かごを持ち、大きな扇風機の前でいっせいに振るんです。
それを私が歩きながら顔で受ける(笑)。ほとんど息ができなくなるし、まつげが凍って真っ白になりました。
引用元:小林綾子インタビュー内容
当時たった4年生の小さな小林綾子さんが、こんな過酷な撮影に必死に耐えて出来上がったシーンだったということがビックリですね。
でも、本当の吹雪はこんなものなんだろうなと思いながらやっていました。足下はわら靴でした。ふつうは中に靴下を履いたり、長靴を履いた上にわら靴だったのですが、吹雪のシーンは足も映るからと素足に直かでした。
でもスタッフの方もみんな同じでしたし、みなさんの意気込み、絆が強くて、その一生懸命さは映像にも表れていると思います。
引用元:小林綾子インタビュー内容
スタッフもみんな
素足にわら靴での撮影をしていた!

極寒の川で仕事をするおしん役の小林綾子
画像:NHKオンデマンド
シーンに映る小林綾子さんだけでなく、スタッフもみんな映像には映らない裏側で、全く同じ格好で凍えて撮影に挑んでいた、という志が素晴らしいですよね。

おしん青年期の田中裕子と少女時代の小林綾子
画像:NHKオンデマンド
みんなで泣いて、みんなで喜ぶ。
こんな撮影に参加出来たらとてもいい経験になるだろうなと思いますし、出来上がった作品が素晴らしいものになったのには、こうしてひとりひとりのスタッフの想いがいつも一緒だったからというのが大きいんだろうなというエピソードですね。
■中山恭子さんがウズベキスタン大使時代に起きた日本人4名の拉致誘拐人質事件では解決に「おしん」が一役買いました!そのお話はこちら↓

◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:青年期「谷村しんー田倉しん(たのくら)」役の女優・田中裕子の出演はいつから?何話から?年齢は何歳だったの?画像
田中裕子(青春~成年期)第37回放送分から第225回放送分までを担当。初回放送時の田中裕子さんは28歳でした。

おしん青年期役の田中裕子
画像:NHKオンデマンド
さすが魔性の女・田中裕子
艶っぽーい♡
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:青年期おしん役に女優・田中裕子が選ばれた理由が胸アツ!かわいいだけでなく、演技や人物の持って生まれた雰囲気に理由が!
演出を担当した江口浩之氏によると、青年期のおしん役を女優・田中裕子さんに決定した理由としてこのようなことを語っています。この言葉が何とも奥深いのです!
うん、何人か会って、田中裕子が一番しっかりしているってことで決まった。
強さがあって、その強さが嫌味にならないからいい。
なかなかそういう本当の女優っていないんだよ。
ああ!これだ。
私が今、欲しかった言葉かもしれないと思いましたね。

かわいらしいおしん役の田中裕子
画像:NHKオンデマンド
強さがあって、
その強さが嫌味にならないからいい。
今、社会で「強い女性」として表現されるものというのが、何というか少し本質的な「強さ」と根本的に性質が違う気がするなあ、と同じ女性として考えてきたのですが、ぴったりした表現を私は見つけられなかったのです。

日本中を魅了したおしん役の田中裕子
画像:NHKオンデマンド
これこれ。これだー。この江口浩之さんと言う演出家はとても見る目も言葉のセンスもある人ですね。こうした本質的な部分の感性が研ぎ澄まされている人がつくったドラマだからこそ「感度が国境を越えた」んじゃないかなあと思います。色々なタイミングや人に恵まれたドラマでもあったようですね。
とにかく
妖艶でもある田中裕子
サントリーマイルドウォッカ樹氷CMでの田中裕子さん(1983年)

田中裕子さん(1983年)
何しろかわいい!!

田中裕子さんCM(1983年)

私の父世代は田中裕子さんにベタ惚れの方が多い気がします(笑)。
面白い現象として、なぜか、田中裕子さんの担当の話の期間が終わったときに、まだ『おしん』は終わっていなかったのですが国民は皆かなり寂しい思いをしたようです(笑)
■おしん役の田中裕子さんのお話はこちらです↓

■浅田真央さんのお母さんのお話はこちら↓

余談ですが、今回このお二人の顔がなんか似ているな~。愛され顔ってこうなのかな~と思ってしまいました(笑)
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:老年期「田倉しん(たのくら)」役に女優 乙羽信子が選ばれた理由とは?放送時は何歳?身長比較画像
乙羽信子さんはおしん(中年~老年期)第226回放送分から人生の進行に伴って随時出演しています。『おしん』放送時の乙羽信子さんの年齢は59歳でした。

おしん老年期役の乙羽信子
画像:NHKオンデマンド
おしん放送時は既に「老年期」担当ということで初老の女性のイメージですが、若い時は宝塚出身のかなりキレイな大女優さんでした。
画像:Wikipedia
乙羽信子さんのおしん老年期への起用に当たっては江口浩之氏はこのように言っています。
役になり切るからすばらしいし、おしんがああいうおばあちゃんになっていくっていうのはいいからさ。
出典元:江口浩之インタビュー
乙羽信子さんについては既に大女優だっただけに安心して見ていられるようなコメントですね。
また、おしんが生まれ故郷を訪れる場面を最上川にほど近い廃村で撮影を行った際、その廃村へ入っていくシーンで乙羽信子さんが台本にはないけれども自然と涙が出てしまったシーンがあったそうで、そのシーンについてとても強烈な印象を持っていたようでした。
画像:NHKオンデマンド
こちらがその時の生まれ育った廃村へ戻る風景です。
雪の廃村というのはいいんだよね。くっきりしてて。
あれは絶対にセットだったら涙流してないんだろうね。そういう雰囲気が出るっているのはある種のリアリズムなんだよ。
ドラマっていうのは、基本的には嘘から出来上がっているから、どういう手法で嘘から真実をあぶり出そうかとするわけだけど、やっぱり(そうした)リアリズムしかないじゃない。
出典元:江口浩之インタビュー
役者陣にとっても制作側にとってもこうした雪山の現地に行って撮影することは負担が大きかったと思います。しかし、その手間を一つ一つ惜しまないで「わざわざみんなで苦労する」ことで役者の最も生き生きとした演技を導き出し、ドラマのリアリティーが積まれていったことが分かるエピソードです。
そう考えると、
おしんの生き方自体のキーワードも
「わざわざみんなで苦労する」かもしれません。
画像:NHKオンデマンド
江口浩之さんが語っている、乙羽信子さんの涙のシーンがこちら。確かに、この演技をセットで実現するというのは難しそうです。
江口浩之氏は乙羽信子さんの感性のリアリズムや雪国の廃村というリアリズムがドラマに差し込んでくれた力について絶賛していました。
画像:twitter
現在の朝ドラが制作されている時代と『おしん』が制作された時代において、何か背景である制作側で人の温度や価値観が違ってきていることを感じ取っている視聴者もいました。
『おしん』最終話のシーン(ネタバレ)はこちら

ネタバレを読んでも、きっと放送では問題なく大号泣できてしてしまうと思われますw
◆NHK朝ドラ『おしん役』出演者キャスト名役者三代:小林綾子・田中裕子・乙羽信子身長比較画像
各期おしん役の身長の話が話題になっていたようなので、もう一回この写真出しますw

おしん三代身長比べ画像(再)
画像:NHKオンデマンド
余談ですが、身長が少し話題になっていたので…田中裕子さんの身長が公式発表で160㎝という事なので、田中裕子さんのカツラ部分を除いて想像すると、乙羽信子さんの身長は158㎝~159㎝ほどではないかと推定されます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:山形県生家・谷村家の家族~母親・ふじ、父親・作造、姉・おはる(はる姉ちゃん)、祖母・なか(ばんちゃん)他画像
おしんが誕生した山形県の小作の家である生家「谷村家」
画像:http://www.megaegg.ne.jp/~shoda/touhoku.html
かなりの困窮度合いが見られる建物となっています。しかし、この家とこの家の家族を守るためにおしんの旅は始まり、最後にその存続のために自分が歩んできた道を確かめる為、老年期のおしんはここを一目見に戻ってきます。
◆NHK朝ドラ『おしん』の名シーンロケ地(谷村家生家・川)は山形県内の実在する場所!
朝ドラ『おしん』の撮影ロケは大半が物語でも舞台となっている山形県内で行われたのだそうです。
◇「おしん」の生家 かやぶき屋根の農家
山形県東村山郡中山町大字柳沢岩谷◇幼い「おしん」が舟にのって奉公に出された場所
山形県西村山郡大江町大字藤田 最上川◇「おしん」の母が流産させるために真冬の川に身を沈めるシーン
山形県西村山郡西川町大字大井沢 寒河江川出典元:北日本ドラマロケ地マップ/http://locespot-map.info/post-65/
『おしん』の生家として映像に出てくるようなかやぶき屋根の家は、今では日本の重要文化財にもなってところも多いのだそうです。
画像:twitter
風景に趣がぐっと増しますね。
今日のぶんちゃんは,山形県鶴岡市の旧遠藤家住宅に行ってるみたいです♪
屋根部分が改造され,高層部では養蚕飼育が行われていたんだって!https://t.co/dhbX4zNn8S#日本遺産 #山形県 #鶴岡市 #旧遠藤家住宅#今日のぶんちゃん#ぶんちゃん#文化庁 pic.twitter.com/zsq18XOMM0— ぶんかる【文化庁公式】 (@prmag_bunka) March 20, 2019
おしんの撮影には先の乙羽信子さんの項目でも出てきましたが、より物語に「リアリティ」をもたらすために、実際の場所、実際の季節に撮影が行われたことで、役者たちの持っている演技力も一層発揮されたと言われています。
画像:http://www.megaegg.ne.jp/~shoda/touhoku.html
こちらは実際に『おしん』の撮影に使われた撮影場所だそうです。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:母親「谷村ふじ(おふじ)」役・女優 泉ピン子 命がけの川の名シーン撮影画像!年齢は?
この川の名シーンについては『おしん』のストーリー全体でも最も過酷なシーンになることが予想されており(実際そうなったようなのですが)、配役の当初から、脚本家の橋田寿賀子先生は泉ピン子さんにこのシーンの了承を先に取っていたほどでした。
脚本段階で
絶対に外せない名シーンを託された泉ピン子!
『おしん』の中の泉ピン子さんを見ると、これだけ長い間に過酷な芸能界で生き延びてきた女優としての精神力の強さ、演技力、温かみのある演技力を再認識させられます。

おしんの母親ふじ役の泉ピン子
橋田寿賀子先生の『おしん』脚本コンセプトとしては、最上川と月山があり、泉ピン子さん扮するおしんの母・谷村ふじが真冬の川に入水し、堕胎しようとするシーンがあるということが当初から決まっていたといいます。
◆泉ピン子さんの家族愛と結婚観のお話はこちら↓


特記事項付でした!
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:母親の谷村ふじ(おふじ)役・泉ピン子の川の名シーン画像が凄すぎる!ツイッターで現代においても話題騒然!
最初に泉ピン子さんへの依頼が来た際も、橋田寿賀子先生は真冬の川に入水するシーンがあることを明確に泉ピン子さんに伝えて、是非あなたにやってほしいと懇願したようです。ロケ地は前述のように実際に山形県内にある寒河江川というところだそうです。

おしんの強くて優しい母親ふじ役の泉ピン子
画像:NHKオンデマンド
1983年(昭和58年)4月4日から初回放送された『おしん』ですから、当時の泉ピン子さんの年齢は36歳になる歳、ということで、撮影時は35歳前後だったということになります。
ロケ隊が宿泊した旅館の女主人から、後日談として直接聞いたものだが、(NHK側の要請で)お風呂を緊急増設したとのことだった。
こちらがそのシーン…。

おしんの母親ふじ役の泉ピン子の川の名シーンロケ地:寒河江川
画像:NHKオンデマンド
うわあああああ。
さむっ!!
泉ピン子さん扮するおしんの母親・ふじが決意の末、川に入って流産しようとするシーンはとてもじゃないですが今では見ていられないような過酷さです。
泉ピン子さんはやっぱり女優魂が若い頃から違ったのですね。当時35歳くらいだったといいますから、泉ピン子さんだって体を冷やしてはいけない年頃です。今だったらこんなシーンは実現しないのだろうなと思いますし、泉ピン子さんのように演技が出来る35歳前後の女優さんってそもそもいるのかな?という印象です。
画像:twitter
その後に奉公へ出ると決意したおしんに告げる母ふじのセリフがこちら。
これからは本当に一人だ。
誰も助けてくれない。
誰も頼りにしちゃいけない。
一人だけで生きていかなければならない。―ふじ
母親として、小さな娘を奉公に出さなければならないことは時代がどうであれ、切ない気持ちだったでしょうね。
画像:twitter
女の子の運命の過酷さを認識し、
それでも娘の幸せを祈る
母親・ふじのおしんへの言葉が泣ける。
これは日本でも普通にあったことでしたし、今でも経済的に不安定な国では女の子は当然のように売られてしまうわけで、単に物語上での話というだけではないリアリティーがあるように思います。放送の制限があるので事実はもっと悲惨であることも多いように思います。
画像:twitter
いずれにしても、
女性という生き物についての
現実を見るきっかけになる物語ですね。
おしん。お前はこれからは、思ったとおりの生き方をするんだ。
後で後悔しないように他人の力は当てにしないで、
どこにいっても一人で頑張っていくんだ。―ふじ
おしんが二回目の奉公先へ出る前には、今度は他人を当てにせずちゃんと自立をして、自分で思った通りに生きて行きなさいということを泉ピン子さん扮する母・ふじは伝えます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:泉ピン子扮する母親の谷村ふじ(おふじ)の仕事は銀山温泉宿の女中で酌婦!こけしの名シーンと米一俵担ぐ女丁持の名シーン画像
おしんの母親ふじは父親の作造とは違い、子供の幸せを第一にいつも考え、自分に対しても厳しい人でした。一家の経済的窮地を支えるために、子供を奉公へやるだけでなく自分自身も積極的に出稼ぎに出ています。
画像:twitter
ふじの出稼ぎの話が最初に出てくるのはおしんが二度目の奉公先である加賀屋へ行く前の8歳の頃、銀山温泉宿の女中として出稼ぎに行っています。おしんがふじに会いに行ったときには、ふじは綺麗な着物を着て、いい香りをさせていました。
画像:http://www.izu-kokesi.gr.jp/profile.htm
銀山温泉おしんこけしの名シーンについてのお話はこちら
画像:twitter
また、おしんが加賀屋の加代とお揃いの着物をこしらえて貰って参拝に行くシーンでも派手な着物を着たおしんの母ふじは男性客に酒田まで連れてきてもらったという話でしたから、ふじの仕事が酌婦の中でも少し身の危険を伴う仕事だったことが推測されます。
小さなおしんにはそのシーンではまだそういったことは分からないようでしたが、母親のふじも加賀屋の大奥様くにもおしんが大きくなって、事の成り行きが理解できるようになった時に、いらぬ誤解が起こらぬよう、とても丁寧に大事な言葉を与えてくれています。
画像:twitter
穀つぶしと言われ、大好きな母や祖母に苦労を掛けるばかりの自分が、加賀屋に奉公へ行って働けば2年で米を5俵も家族に与えられるということがおしんにとってはむしろ幸せでもあるように感じることになったのは、母やばんちゃんの愛情を浴びて育ち、苦労を見てきたからにほかなりません。
はからずも
自分のコメは自分で稼ぐ自立精神を
おしんに築かせた母・ふじだったのでした。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:母親の谷村ふじ(おふじ)役・泉ピン子に壇蜜似の美人問題勃発(笑)2019年再放送にてツイッターで話題 画像
2019年に『おしん』の通年再放送が実現したことによって、これまでになかった新しい発見がツイッターで話題となります。
泉ピン子に美人疑惑発生!

妖艶美人な雰囲気を醸し出す泉ピン子さん
画像:NHKオンデマンド
お!
そんなまさかの情報が飛び交い始めます。『おしん』の2年前にあたる、大河ドラマ『おんな太閤記』に出演されていた泉ピン子さんの映像はかなり美人になっています。そこからのお話からか、こんなツイッターも話題に。
画像:twitter/https://twitter.com/MS3110/status/1121903986833903617
「泉ピン子壇蜜似疑惑」勃発前に『おしん』通年放送を見始めた私の知人男性も、「泉ピン子さんがだんだんとてもきれいな女性に見えてきた…。こんな人いたら付き合いたい(笑)」とぼやいていたことがあり(笑)、
女性の美しさは
やっぱり品と清らかさ!
という仮説を私は改めて抱くに至りました。おしんのお母さんはお洒落もしていないし、とても貧しい生活を強いられていますが、とても美しい女性であります。
■壇蜜さんのお話はこちら↓


おしん側の気持ちで以前は観ていましたが、今度はおしんのお母さんの気持ちで見ることもできると知りました(笑)
◆【名悪役①】NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:父親・谷村作造役・俳優 伊東四朗 悪役ヒール役
今でこそ、「理想のお父さん」のようなキャラクターの伊東四朗さんですが、その昔、おしんの父親役を担当していた前後は、おしんにつらく当たる父親役だったため、しばらく私生活で大変な状況が続いたようです。

おしんに奉公に出したことを告げるシーンの父親役・伊東四朗さん
画像:NHKオンデマンド
『おしん』の物語で
最初に登場する悪役・父親作造。
『おしん』人気が物凄かっただけに、影響も大きかったのでしょうね。
役柄上ですが、
甲斐性のないダメ親父です。

おしんの父親・谷村作造役に伊東四朗
画像:NHKオンデマンド
下記引用は最初の奉公先を逃げ出してしまったおしんへの父親・作造の言葉です。奉公先でのおしんは厳しい仕事が多く、通えるようになった学校でもいじめにあったり、奉公先で盗みの濡れ衣をきせられたりと大変な思いが続きました。そこから逃げ出して戻ってきた小さな娘へも父親はつらく当たります。
おしんのやつ、親を踏みつけにしやがって
帰ってきても二度と敷居をまたがせない。―作造
これ以外にも、おしんの父親の、娘を娘とも思わない振る舞いが目立ちます。また、自身の妻でさえ温泉宿に出稼ぎに行かせます。
画像:twitter
しかしこの『おしん』での甲斐性なしの悪役の父親を演じる為に、伊東四朗さん自身は俳優として一般には気づかれないかもしれない細部までを徹底的に演技で実現していたことが分かりました。
画像:twitter
伊東四朗さんはきっとおしんの父親・作造として本当の縄のない方についても演技に自然と取り入れることができるようになるまで、映像に映らない時間に何度も何度も縄をなって練習をしていたことでしょう。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:父親・谷村作造役の伊東四朗は私生活でも自宅へ近所から苦情が出た!?抗議内容は?奉公に出す船の名シーン画像
しかし、この物語内で抱く「おしんの父親」に対する感情を当時『おしん』を見ていた全国民が皆思っていたようで…
伊東四朗さんの演技が素晴らしかったからともいえるのですが、伊東四朗さんもまた、おしんにつらく当たる父親・作造、悪役として実生活で大変苦労されたようです。

おしんの父親・作造役の伊東四朗の名演技
画像:NHKオンデマンド
物語内では、もともとおしんを奉公にやらなければならない状況をつくっているのもどう考えても父親の谷村作造の問題であり、それなのに娘のおしんに厳しい姿勢でつらくあたる日常、おしんが実際船に乗せられ奉公に行くシーンでは「とうちゃん!」を連呼され、親心が少し垣間見られたものの、
画像:NHKオンデマンド
とうちゃん!とうちゃん!
画像:NHKオンデマンド
その後、東京で倒れるまで懸命に働くおしんの元に、父親・作造はわざわざ上京してお金の無心に来るなど、最初から最後まであまりいい所が見られない甲斐性なしの父親です。
なかなかのヒール役・おしんの父親、作造
画像:twitter
余談ですが、父親・作造のそうした性質や振る舞いは長男に遺伝しており(?)、母親のふじはおしんと共にかなり家族のために身を削ってきたにもかかわらず、老年期には長男夫婦から穀つぶし扱いを受けています。
おしんを痛めつける父親・作造、ヒール役の一人を演じた伊東四朗さんの現実世界もほかのヒール役の役者同様に色々とあったようです。伊東四朗さんのご自宅では、奥様が表を掃除していると
「おしんをいじめちゃだめじゃないか」と叱られることがあったり、突然人から石を投げられたこともあったということで、暫くとてもおしんの父親・作造役を受けたばっかりに苦労されたようです。
ドラマと現実の区別がつかなくなった熱狂的な視聴者が、おしん役の小林綾子や母ふじを演じた泉ピン子宛てに米を送ったり、
「おしんに渡してほしい」と、NHKに多額の金銭を送ってきたこともあった。
おしんの父・作造がおしんやふじに厳しく接するため、
作造役の伊東四朗宅に「お宅のご主人は娘に厳しすぎる」と視聴者が抗議に訪れ、
家人が「あれはそういう役」「うちには娘はいない」と応対するも最後には庭先で口論になったこともあったという。
おしんと対立した姑を演じた高森和子は町中でにらみつけられたり、苦情を言われたこともあった。

ここまでの影響力のあるドラマでヒール役は大変でしたね。
伊東四朗さんに娘さんがいらっしゃらなくてよかったなという感じですが、おしんの幼少期を演じた小林綾子さんや母親役の泉ピン子さんが海外で熱狂的な歓迎をされた話などをきくと、伊藤史郎さん一家はおしんの父親として扱われ、海外に行けなくなったんじゃないか?と心配になるほどです。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:父親・谷村作造役の伊東四朗自身も大根飯を疎開先で食べていた!インタビュー内容
また、おしんの父親・谷村作造を演じた伊東四朗さんはインタビューで、こんな話もされています。
口減らしのため7歳の娘、おしんを奉公にやり、普段の食事にも事欠く貧農の役どころ。
白米に大根を混ぜた「大根飯」を口にする場面で、不思議と懐かしい気がした。「なんでこの味知ってんのかなあ、って思ったら、疎開先でお袋が作っていたんです」
引用元:伊東四朗インタビュー
口減らしについてはこちらです
伊藤四郎さんは1937年生まれで、5人兄弟の上から4番目の三男ということでご自身の人生でも実際に戦時中は母親の実家に疎開していたこともあるそうです。

現代では理想的なお父さんのイメージの伊東四朗
いくら栄養があっても
雑穀米より白米が好き。
だからいまでも一番好きなのは白米。
あんなにうまいものはないと思ってますから。ナントカ米とか雑穀米はいらない。
いくら栄養があっても。
引用元:伊東四朗インタビュー
今でこそ「日本のおっとりしたお父さん」のようなイメージの伊東四朗さんですが、商業高校卒業後は目つきが悪い、人相が悪いことを理由に不採用が続き、入社試験でも受からなかったりということがあったのだそうです。
そういった印象から、『おしん』では伊東四朗さんは悪役の父親・作造での採用だったのかもしれませんね。

なんだか意外なお話です。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:姉・谷村はる(おはる・はる姉ちゃん)役に 女優・仙道敦子(子供時代)→千野弘美(大人時代) 結核の病気の最期に髪結いの夢を託す名シーン画像
おしんの姉・谷村はる役の幼少時代を演じるのは昔芸能界でとても活躍していた女優の仙道敦子さんでした。その後、仙道敦子さんは緒方直人さんと結婚し、しばらく女優業をほとんど休業状態で暮らされていましたが、2018年に23年ぶりに改めて女優として復帰されているようです。2019年のNHK朝ドラ100作目『なつぞら』にも出演されています。
4【実は朝ドラ「連投」仙道敦子さん】妙子
菓子屋「雪月」雪之助の妻·小畑妙子さん
おしんでは、姉·谷村はる 役(当時14歳)
現在49歳なので「35年ぶり」朝ドラでした#仙道敦子 #なつぞら #おしん 1983年→2019年 pic.twitter.com/DDweb1GMDS— わび@さび (@think_literacy) April 3, 2019
えーこんな昔から女優さんだったの??

「おしん」でもお姉さん役として活躍していた仙道敦子さん
仙道敦子さんがかなりかわいい!と再放送でも話題に…。

「おしん」お姉さん役の仙道敦子さんに今と変わらぬ面影
おしんの姉はるもおしん同様、劣悪な環境の製糸工場で働かされていました。おしんが実家に戻った際には結核にかかり、19歳の若さでこの世を去ります。

姉・はるの最期に会いに来るおしん役の田中裕子
画像:NHKオンデマンド
女性が生きるという
ただそれだけのことが
とても過酷であることを再認識させられます。
おしん。おなごでもいつまでも人に使われていてはだめだ。おらの代わりに良い髪結いになってくれ。
―はる
いつまでも
人に使われていてはだめだ。
画像:twitter/
姉・はるは女性の生き方をおしんに言い残して、自分の夢であった髪結いの夢をもおしんに託します。

おしんの姉・はる役の千野弘美
画像:NHKオンデマンド

私の母は新潟から出てきて美容師になった女性なので何だか色々なものが重なります。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者: 姉・谷村はる(おはる・はる姉ちゃん)が思いを寄せていた製糸工場の監督員の平野さん役に俳優 金田明夫って誰?画像
おしんが姉であるはるの病床に見舞いに来て欲しいと依頼するのははるが想いを寄せていた製糸工場の監督員の平野さんでした。
画像:twitter
製糸工場の監督員の平野さん役を演じた俳優さんは今では個性派俳優として存在感溢れる金田明夫さんの若かりし頃でした!
画像:twitter
現在でも実在の俳優陣が日本で最高視聴率を残し、世界にも広がった『おしん』ドラマで演じていた!ということがとてもリアリティーを別側面で付加してくる感じがとても不思議な感覚がしますね。
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ストーリー内では身内である父すら結核であるはるとの接触を避けているにもかかわらず、会いに来てくれる平野さんです。愛ある素敵な男性です。
保身より
大事なものを優先できる男の人って素敵♡(←ぼやき)
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それにしても、平野さんを若き日の金田明夫さんだと分かる人が出てくるという初回放送ではない、2019年通年再放送ならではの奇跡と言いましょうか、おしん再放送を見る人々の連携に感動する日々です(笑)

こんな情報共有の連携ができるドラマってなかなかないんじゃないでしょうか。と密かに現代での再放送に感動。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:祖母・谷村なか(ばんちゃん)役に 女優・大路三千緒 50銭銀貨の名シーン・最期の名シーン画像
おしんとばんちゃんことおしんの祖母とのやり取りがまたとても切ないのであります。とても働き者で、もともとは布を織る仕事で僅かな現金収入を得ていましたが、次第に老いていき、リウマチで手足が不自由となります。
おしんをはじめとした子供たちを大事に想う心優しいばんちゃんですが、老いと共に若い頃のように十分に働くことが出来なくなった自身について、それでも自分のような者が食料費やす状況についてとても罪悪感と至らなさを心に抱えています。
貧しさと懸命に戦う家族の様子が鮮明に映像として残ります。
おしんが小さいながらに奉公へ出されることについても自分を責める姿があったり、奉公へと旅立つ際には、なけなしの50銭銀貨をおしんへ与えるなど、おしんの事を心から愛してくれた家族の一人でした。そんなばんちゃんの気持ちはおしんにもしっかり伝わっていました。
50銭銀貨の
名シーンがこちら
画像:twitter/https://twitter.com/OAA3IcnLvpa8q59/status/1136618147753091072?s=20
自分を大事にしてくれたばんちゃんを誰よりも大事に思っているおしん
老いてもはや役にも立たない自分さえいなければ、と思いつめるばんちゃん。
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誰の役にも立たない
という自身の絶望を抱えながら、
ずっとおしんへ愛情を注ぎ続けた女性
お願えだ、長生きしてけろ
自分に対して、存在するというただそれだけで喜んでくれる人間というのは人生でとても僅かです。そんな風にただただ愛してくれたばんちゃんはおしんにとっても、かけがえのない人でした。貧しさの果てで、「本当の愛情」に触れていたおしんなのでした。
「おれ、どこさも行かね。ばんちゃんの側さいる。大事にするから、大きくなったら一生懸命働いてばんちゃんに楽させるから。長生きしてけろ。お願えだ、長生きしてけろ」ーおしん

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●おしんの姉 谷村みつ役/長谷川真由美→古坂るみ子
●おしんの弟 谷村正助役/住吉真沙樹→小林徹也
●おしんの妹 谷村こう役/ 片桐尚美→鍵本景子
●おしんの妹(末娘)谷村すみ役/柳美帆
●谷村家近隣に住む村人 りき役/渡辺富美子
●おしんの父親が連れてきた口入屋 勝次役/江幡高志
●おしんの兄(庄治)の妻 谷村とら役/渡辺えり子(現:渡辺えり)
●おしんの兄(庄治)の長男 谷村貞吉役/
■おしんの母親役・泉ピン子さんのお話はこちら↓

◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:最初の奉公先・材木問屋「中川材木店」の周辺ストーリーの人々紹介画像
『おしん』は悪役を演じた役者さんたちのプロ根性があってこそ実現した名作でもあります。おしんのひたむきな姿が、視聴者の心を掴んでいった裏側にはドラマの見どころを支えた悪役担当の俳優陣がいました。
その中でも特に話題となった悪役二人目はこの方でした。
◆【名悪役②】NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:最初の奉公先・材木問屋「中川材木店」女中「おつね」役の女優・丸山裕子画像 おしめ投げ名シーンその後に苦情殺到!?
『おしん』の感動ストーリーを支えた名悪役として注目すべき悪役の二人目、おしん子役時代の最初の奉公先の女中「おつね」役の丸山裕子さんがいらっしゃいます。

おしん(小林綾子)と奉公先の女中つね役の丸山裕子
画像:NHKオンデマンド
小林綾子さん演じる、あどけない顔の幼少期のおしんがひたむきに頑張る姿は日本中に感動と共感の嵐を巻き起こし、おしんブームをもたらしました。その熱狂の反射として、現実と演技の混同が日本中で同時に起こることになり、おしんをいびる立場を演じた俳優たちは“国民的憎まれ役”とまで言われていたそうです。苦情も殺到。
心を鬼にして
憎まれ役の演技!
本人も相当ツラかった「おつね」役
小林綾子さん演じる幼いおしんは、初奉公先の材木問屋で女中頭・つねに徹底的にしごかれますが、つね役の丸山裕子さんの方が、演じていてつらいと思うことがあったそうです。
「おしめを投げつけるシーンは、自分でもなんてことやってるんだろうと思ってしまいました。冬でおしめが濡れていて冷たいんです。小林綾子ちゃんの、あの大きな目でじーっと見られると、もうダメって感じで…」。
それでも演出から「鬼になれ」と厳しく言われ、おしんを怒鳴りつけ、ときには殴りつけ、憎まれ役を演じ切りました。一方、小林綾子さんの方は、一生懸命演じることだけに徹していたので、つらいと感じることはなかったと語っています。
引用元:丸山裕子インタビューより
丸山裕子さんの女優魂があってこそ
成り立った名シーンもたくさん!
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子守をしながら
学校へ行くおしん。
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現在ではそういったことはあまりないように思いますが、昔はドラマの役柄とその俳優の人柄を混同してしまうことってよくあったようですね。演技が上手ければうまいほどそうした感情移入が起こり、憎まれ役の俳優さんたちには誤解もあったことでしょうから、大変だったと思います。
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2019年再放送時には小林綾子さんは『なつぞら』にも出演しており、『おしん』放送後『なつぞら』を視聴している方々から、、『おしん』と『なつぞら』の時代の変化に対する意見や比較考察もが並び面白い現象がが続いています。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:最初の奉公先「中川材木店の奉公人」定次役/俳優 光石研(みついしけん)ほっこりする名シーン画像
おしんの最初の奉公先である「中川材木店」に12歳の時から奉公人として働いている人物が定次です。

定次役の俳優 光石研
画像:NHKオンデマンド
おしん幼少期の最大のクライマックスに舟で連れていく係がこの人、定次。
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定次は奉公に出る小さなおしんを迎えに来た人物であり、以来、おしんをずっと気にかけて声をかけたり、つねからかばったりしてくれる人物です。
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人生には
厳しい現実の中、
あたたかな眼差しを注いでくれる人もいる。
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おしんが書いた手紙を仕事のついでにおしんの母・ふじの元に届けたり、その手紙を代読したりもしてくれる優しい存在です。
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自分を守るため
ではなく
誰かの気持ちを守るための嘘。
画像:twitter/https://twitter.com/kitamokotk/status/1135580315999584256?s=20
演技以上のものを感じる
あったかい人柄が印象的です。
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2019年での『おしん』通年再放送ではtwitter上で毎日みんなで放送見て情報交換する「おしんチャレンジ」が登場し、そこで現在でもご活躍の光石研さんの登場にじわっと反響がありました。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:少女期にハーモニカと『明星』!?を与えた脱走兵は誰?俊作あんちゃん役 俳優・中村雅俊の名シーン名言
脱走兵の俊作は中川材木店とは直接関係する人物ではありませんが、おしんが中川材木店からから逃げ出した際に、雪の山中で小さなおしんを助ける猟師の青年です。
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俊作は日露戦争で受けた銃弾が体に残っているためか、時折高熱を出し、おしんが看病します。
小さなおしんが生家に帰ろうとせず山小屋に居ることに当初後ろ向きだった俊作でしたが、おしんに読み書きや算数を教えたり、与謝野晶子の『君死にたまふことなかれ』を読み聴かせることで、自分の人生観と学びを伝えていきます。
その中には名言も。
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相手を責めずに、哀れんでやれ。
画像:twitter
心が貧しくて、
かわいそうな人間なんだ。
俺はただおしんには人を許せる人間になってほしいんだ。
人を愛することができたらきっと人にも愛される人間になれる。
そうすれば心豊かに生きてゆけるはずなんだ。―俊作
『おしん』ドラマでは、男性はいろいろな角度でまともでない登場人物の方が多いので(笑)俊作は人間性がまともな時点で貴重なの登場人物となります。
また、後半で大東亜戦争前後に俊作の言葉がおしんの心理に影響してくる印象があったり、貰ったハーモニカをふくシーンがあります。大人になったおしんにまで残る大きな影響を与えています。
ちょっと、疑問なのが、幼少期のおしんにハーモニカは良かったとしても、『明星』を渡したという話です(笑)。
たしかに「君死に給うこと勿れ」も雑誌『明星』に掲載されていましたが、そこまでの『明星』の方向性から言って、こんな小さな女の子に与えてよい内容のものだったのか!?と(笑)。
画像:個人ブログ
まあ、与謝野晶子さんも幼少期は『源氏物語』に夢中だったようですし、青年期に田中裕子さんのような艶っぽさを伴った女性におしんが成長した!と考えればつじつまも合わなくはありませんが…

私的にはちょっと違和感ありって感じがしましたw
■与謝野晶子さんは反戦詩人!?はこちらです↓

◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:俊作あんちゃん(中村雅俊)のハーモニカと「明星」のエピソードと名シーン&意外とカッコよかった炭焼き職人・松じい(松造)役/俳優・大久保正信 画像
ストーリー上は、俊作にもらったハーモニカをおしんは心の支えのように大事にします。救いはいつもあるものだと思わせてくれるような存在です。

詩をおしん(小林綾子)に読んで聞かせる俊作役の中村雅俊
画像:NHKオンデマンド
実際は…ちょっとこの役は浮いてた、という意見も多いです(笑)
理由としては中村雅俊さんのイメージが現在では人気俳優として確立していることによるに脱走兵役との違和感に加え、俊作とのシーンが現代においては映像制作上不可能だろうと推測される為に、そこで現実に引き戻されてしまう感がどうしても、集中力を邪魔するようですw
現代では撮影されないであろうと思われるシーンは『おしん』内のストーリーではいくつかありますが、その一つに小林綾子さん扮する少女期のおしんの裸のシーンがあります。(後述)
中川材木店から逃げ出したおしんを雪の山中で助けた脱走兵。東京出身。
日露戦争の203高地で受けた傷を持つ。小学校を退学し勉強が中途半端のままであったおしんに読み書きや算数、与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」を教え、戦争の愚かさや命の尊さを説く。
その後、おしんの里帰りに同行したが憲兵に見つかり、逃亡しようとしたところ射殺されてしまう。
彼が大事に持っていた「君死にたまふことなかれ」の掲載された雑誌『明星』とハーモニカは里帰りの際におしんに手渡され、直後に形見となってしまったが、何時までも大切に取っておいた。
おしんのような立場でも、味方になってくれる存在はいるということを感じさせてくれる意味で、視聴者をほっとさせてくれる役柄だったと思います。

おしんにハーモニカもくれた俊作(中村雅俊)
ハーモニカもくれました!
俊作とおしんのエピソードと大変似ている実話も再放送で話題となりました。
画像:twitter
2019年の再放送で新たな情報が得られることで、初回放送とは違った現代ならではの『おしん』を楽しむことができる不思議な流れとなっています(笑)。
俊作のキャラが前に出ているので、見落とされがちですが…
松じいも
かなりカッコよかった!
画像:twitter
松造じいさんはおしんが生家に帰った後におしんと話をするためにわざわざ訪ねてきます。俊作が脱走兵として犯罪者のように扱われることに対して、亡くなった俊作の為にもおしんには真意を知っておいて欲しかったからです。
おれ、もう誰に何言われたって平気だ。おれのあんちゃんは立派なあんちゃんだったんだ。おれの大好きなあんちゃんだったんだ。それでいい。安心した。
―おしん
俺さ、ここに来た甲斐があったよ。
画像:twitter
そして、もう二度と現世で会うことのないおしんに対し、松造は精いっぱいの言葉を託して去ります。
おしん。俊作とお前と三人で楽しかっただな。忘れねえだぞ。お前はこれからだ。つれえ事や苦しいことがなんぼでも待ってるかもしれねえども、負けてはならねんだぞ。
自分の好きなこと、何もできねえで死んでしまった俊作の分まで生きるんだぞ。
―松造

うう。松じい(泣)お達者で…。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:12話、13話 ハーモニカの俊作あんちゃん(中村雅俊)と裸の名シーンの件時代の価値観の変化がツイッターで話題にtwitter
また、昭和の時代独特の描写として、小さなおしんが上半身裸で登場するシーンがあります。最初の奉公先から逃げ出して母の元へ帰ろうとする雪道の中でおしんは力尽きて倒れてしまいます。
それを見つけた中村雅俊さん演じる俊作が助け、体温を奪われ冷え切ったおしんの体を温めてくれたおかげでおしんは命を落とすことなく回復したというシーンです。
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令和時代が始まった現代ではとても改めて撮影されることはないようなシーンですが(;’∀’)、昭和の時代にはそうした警戒した視点はなく、ただ純粋におしんの命を救ってもらったエピソードとして描かれているわけで、放送開始の昭和から現代までの同じ日本で起こっている価値の変化を感じることができます。

とはいっても、かなり違和感ありますがね…w
小林綾子さん自身のエピソードとしてもここを含め「裸シーン」のことは印象に残っているようです。
当時、実際に小林綾子さんが通っていた学校のの担任の先生から「連続テレビ小説おしんをクラスみんなで観ましょう」と学校給食の時間に皆で観ることになったそうなのですが、小林綾子さんご本人は「盗みを疑われ裸になる場面」があるのを知っていたことから、先生に「見ないで欲しい」と懇願していたそうなのです。
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小学校高学年にもなれば、子供ながらに男女の性差や恥ずかしさのようなものが出てくる思春期に突入しますから小林綾子さんが特別なのではなく、女の子の心情からすると、ごく自然な感情だと思います。
同級生の男子生徒が給食の時間に一緒に観ているので 小林綾子さんはいずれ放送されるであろう自分の裸のシーンをどうしても「見られるのが嫌だった」そうです。

そりゃそうですよね(笑)。
しかし、幸いそのシーンの放送が学校が休みだった土曜日と重なり、クラスの男の子と一緒に見るのは避けられ、ほっとしたのだそうです。
●中川材木店主人 中川軍次役/平泉征(現:平泉成)
●中川軍次の妻 中川きん役/今出川西紀
●中川材木店近隣にある左澤尋常小学校の教師 松田役/三上寛
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の周辺ストーリーの人々紹介
とにかく、『おしん』の中で登場する女性はそれぞれ大変な状況に置かれています。
本来、女性というものはそういった生き方に迫られる生き物なのだな、ということを現代において改めて教えてくれるストーリーでもあります。何かに依存心があってはしあわせになど到底なれないことを強烈に教えてくれる物語でもあります。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の長女・八代 加代(おかよ様)役に 女優 志喜屋文(少女期・子供時代)→東てる美(青年期・大人時代)画像
奉公先のお嬢様役の加代はおしんの人生で大きな係わりを持ちます。今の豊かな日本で育った女の子は自分も含めて加代のような存在なのかもしれないなとすら思います。

おしんの奉公先「加賀屋」の長女・八代 加代役に女優 志喜屋文
画像:NHKオンデマンド
一緒に思い出を共有して、学び、育った
姉妹のようなふたり。
幼少期こそおしんと喧嘩をしたりいがみ合ったり等ありますが、じきにおしんの実の姉妹のようにお互いに大事な存在になります。
おらはおしんが好きだ。
おらは今まで喧嘩したことはなかったけど
おしんはおらに向かってきたんだ。
おらは銭さえあればなんでも買えると思っていたけど
買えないものもあるんだな。
―加代
幼少期に出会った二人は大人になっても助け合い、色々な経験を共にします。とても縁があるおしんと加代でした。

加代の子役時代を演じる志喜屋文さんと、大人になってからの加代を演じる東てる美さんが親子のようにそっくり過ぎてどこで見つけたのかホントに驚きます(笑)
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者名シーン:第35話の「大根飯」も第二のスター子役・酒田の「加賀屋」の加代(おかよ様)/志喜屋文(しきやあや)との名シーンあり!
おしんというと代名詞のように言われる「おら、だいこん飯さ食いてえだ。」ですが、このセリフもシーンも少女時代のおしんと加賀屋の箱入り娘、加代との間に起こる出来事で出てくるセリフです。
画像:NHKオンデマンド
裕福でわがままに育った加代が最初に「美しさ」について子供ながらに考えるような15分になっています(笑)。
こちらの大根飯を再現しました!という料理人さんの写真が明らかにおいしそうで笑ったので添付しておきますw

おいしそうな大根飯
画像:ライブドアニュース
大根飯、
思いのほか美味しそうなんですけど(笑)

かなりおいしそうw
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そして、大根飯の作り方の問い合わせがインドでの「おしん」放送で結構な数発生していた件はこちら
幼少期におしんのピンチを助けてくれるのも加代でした。
画像:twitter/https://twitter.com/odafactory/status/1124442678060437504?s=20
全国から
お加代さまありがとうコール!
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この時代での子役おしん、子役加代のお話だけでもとても素敵なお話がいっぱいなのですけれども、ここが土台となって、のちの物語も一層奥行きを増す展開となっています。
加代ちゃんありがとう
ありがとう つД`)・゚・。・゚・。#おしん— 干しえのき (@hoshienoki) May 3, 2019
加代とおしんは姉妹のような関係で、幼少期の思い出を共有します。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 名シーン:酒田の「加賀屋」の娘・加代(おかよ様)は浩太と駆け落ち!大人になって最後どうなった?死んでしまうの?子供は?
箱入りの加代にとって、家の敷いたレールに乗って生きていく「かごの中の鳥」でいる事よりも、自分が想う相手と自分の心や感情に従って生きていくことこそ、生きる意味だと感じているようでした。そして、加代が心を寄せる浩太と加賀屋を置いて駆け落ちしてしまいます。
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さて。加代は裕福な家庭に育った箱入り娘でしたが、彼女のような境遇に生まれても、女性として過酷な運命が待っている事には変わりがありませんでした。
大人になった加代の最後についてはこちら
画像:NHKオンデマンド
お加代さま!
結果として、加代は亡くなり、おしんが加代の息子である希望を引き取ることで物語は新しい展開を迎えることになります。
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たったセリフひとつでも、『おしん』は「豊かさ」や「美しさ」について考えるきっかけを色々と与えてくれるドラマになっています。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:酒田の「加賀屋」の娘・加代(おかよ様)の子役時代・女優 志喜屋文(しきやあや)さんのその後の現在は少し大人になった姿…?画像
志喜屋文さんは1977年~1995年ごろまでは活動が確認できましたが、その後の活動は不明です。1995年に出演されていたNHK教育テレビ『はてなでスタート』の小学校3年生向けの理科の番組での姿がこちらです。

志喜屋文さん『はてなでスタート』1995年
快活なお姉さんに成長してた『おしん』の加代子役・志喜屋文さんだったのでした。
きっと加代ちゃんこと志喜屋文さんも今頃素敵な大人の女性になっている事でしょう!
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の大奥様(加代の祖母)八代くに(おくに)役に 女優 長岡輝子 名言と名采配多発のシーン画像
おしんの二つ目の奉公先である「加賀屋」の大奥様・くにはいつも「家政婦は見た」ばりの現場主義でおしんや家の中の状況を自分の目で把握し、とても聡明な道筋をおしんへ照らし出してくれる存在となります。大変、哲学的で聡明な女性です。
画像:NHKオンデマンド
最初から采配が見事!
最初におしんが奉公へ加賀屋を訪れた際、実際は加賀屋ではおしんのような奉公人を必要とはしていませんでした。
そして若奥様は最初はおしんへ駄賃を渡し、帰るように言います。しかし、帰るわけにはいかないおしんはどうしても働かせてほしいと懇願します。
それを聞いた加賀屋の大奥様・くには米問屋は小作の働きに支えられていることを想い、また、小作への感謝も込めておしんがたとえ役に立たなくても加賀屋で奉公人として働けるよう受け入れを若奥様に伝えます。さらにはその判断は若奥様がしたようにすればおしんの若奥様への忠誠心もわくだろうと伝えます。
現場を把握する大奥様(笑)
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おしんが小作の家から来た奉公人であるにもかかわらず、自身の孫である加代と同様に教育を施し、くにはおしんをしっかり自立した女性として仕込むことを目指していました。おしんが奉公を終えて加賀屋を去る時にも、
これから先な、なんかあった時にはいつでもここさ来てけろな。
引用元:『おしん』くにのセリフより
と、温かい言葉でおしんを見送るシーンがとても印象的でした。自身の元で手塩にかけ、立派に育ったおしんはくににとっても、もはや家族同然の大切な存在となっていました。
画像:NHKオンデマンド
おしんの母親がおしんを一目見たいと加賀屋の建物の外でうろうろしていた際も、「加賀屋」の大奥様・くにはおしんに大切なことを教えます。
たとえ、おっかさんがどげなことをしてても、決して悪く思ってはならねんだぞ。どげん、おめとゆっくり会いたかったか、うちさ顔も出せねえで、おっかさまはどげんつらかったかのう。
おしん、おっかさま、でえじにしてやるんだぞ。
―くに
おしんの強い心と真っすぐな気持ちは幼少期に「加賀屋」の大奥様・くにのような志しが高く慈悲深い女性の元で育ったということも理由の一つに思えます。そうした意味ではおしんは苦悩の幼少期を過ごした一方で、とても恵まれた人生だったともいえるのかもしれません。
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加賀屋の大奥様
くにも視聴者から大注目。
加賀屋の大奥様の山形弁が凄いというコメントなど、各キャストの役柄に対する本気度が視聴者の心を鷲掴みにしています。
画像:twitter/https://twitter.com/creamy_mmts/status/1124868051185258496
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加賀屋の大奥様・くにのような年齢の重ね方をしたいという女性の目標にもなる人物像です。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の若奥様(加代の母)八代みの役に 女優・小林千登勢 加代を守る名シーンとお揃いの着物名シーン画像
加賀屋の若奥様で加代の母親であるみの役は女優の小林千登勢さんが演じました。
画像:twitter/
高島礼子さん似の美人!
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若奥様のみのは自身の娘である加代と奉公人のおしんが同じように手習いや学問に励むのが気に入らない様子でした。しかし、加代が倒れてきた電柱で事故に巻き込まれそうになり、絶体絶命のピンチにおいて、おしんが自分自身の危険を顧みずに加代を助けたことによって、おしんの忠誠心に感謝し、感情を変化させます。
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加代を守る
名シーンはこちら
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そこからは加代と同じ着物を仕立てておしんに与えたり、加代と一緒に育っていくことを見守ってくれる存在となります。
こちらが加代と
お揃いの着物の名シーン
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ふたりともかわいい~♡
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子役・おしんを担当した小林綾子さんの衣装の中で、最も豪華でかわいらしい衣装だったのでした。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の娘(加代の妹)八代小夜(おさよ様)役に 宮城望(乳児期)→大塚ちか子(子役)画像
おしんが子守を任されていた小夜(おさよ)ちゃんですが、おしんが加賀屋を去って2年後に亡くなったという知らせをおしんは受けます。死因は肺炎によるものでした。
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2019年の再放送を見ていた視聴者の方から新たな情報が…少し大きくなった時の小夜役の「大塚ちか」さんがその後放送され大人気だったドラマ『パパはニュースキャスター』で田村正和さん相手に三人の「愛ちゃん」の一人を演じた「大塚さん」だという情報です。
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確かに大塚さんだよ(笑)。
画像:TBSオンデマンド
余談ですが、おしんの母親役の泉ピン子さんの本名は同じく「小夜」さんです。橋田寿賀子さんのドラマはなんとなく登場人物の名前に似ているものがあることが多いので、こちらの名前ももしかすると泉ピン子さんの本名から?ということもあったかもしれません。
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命がけのドラマです。
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◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:元婚約者・桜木徳男役に俳優・津村鷹志(津村隆)と話題の桜木さん池ポチャ名シーン&貴重な艶姿画像
おしんの元婚約者・桜木徳男役は 津村鷹志(津村隆)さんが演じました。
桜木徳男はキョーレツなインパクトのある間抜けキャラクターとして登場します。ここまで見事に間抜けなスケベ役を演じ切り、少しの登場でかなりの存在感を残したのですから、ちょっとした愛されキャラとも言えます(笑)。
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「加賀屋」の大奥様くにがおしんへ彼との縁談を勧めたのは桜木徳男役が姑の苦労がない次男であることと経済的な苦労はなさそうな家であり、小作出身のおしんが嫁げる相手先としては申し分ない条件の相手だったからと言えそうです。
桜木家は経済的には現在安定していましたが、相場で儲けて財を成しただけといういわゆる「成金」という背景があり、相手側はそこへ箔をつけるために加賀屋のような老舗の資産家との縁談を成立させたいという目論見があったようです。
加賀屋の名前が欲しい成金の家のスケベ息子
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加代と小夜もおしんの縁談を陰から偵察しています(笑)
加代 「へえ~、まあのっぺらぼうとして何の個性もねえ男だな! あげな男のとこさ嫁に行く気だかおしんは!」
このセリフに、『おしん』視聴者からの鋭いツッコミが。
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たしかに(爆笑)
おしんも実際に会うまでは大奥様の言う通りにお嫁に行こうと思っていたのかもしれませんが、さすがのおしんでも桜木徳男は生理的にダメだったようで、池に落としてしまいます。
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隠れた見どころ
池ポチャシーン(笑)
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名シーンに水が絡むことが多い『おしん』(笑)
今まで、嫁さ行ったら男に抱かれるのは女の務めだと思ってた。んでも桜木さんに手握られた時、ゾ〜ッって総毛立って、指一本でも触られるのオレ嫌だったんだ!ほだなことではとても嫁には行けねえ。我慢しろって言われても、それだけはどうしようもねえ!
ーおしん
生理的に
ダメなものは仕方ない(笑)
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なかなか、おめかしのシーンがないおしんにとってもこのお見合いシーンは見どころでありました。小林綾子さんが演じた子役時代のおめかしシーンは加代とのお揃いの着物を仕立てて貰ってきたシーンでしたが、その次のおめかしシーンがこちらです。青年期以降の田中裕子さん担当の時代となり、なかなか粋な構成となっています。
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一方こちらは結納のシーン。結納の時の憂鬱そうな顔と艶やかな桃色の着物の対比が見事だったりします。
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当時の感覚を実体験しているわけではないので分かりませんが、女がひとりで生きていくということ自体、時代によっては「野垂れ死ぬこと」を意味していた時代もあるようなので、結婚は出来るだけ富があって妻子を飢えさせるような心配のない相手であることが選別において優先されるのはごく一般的だったのかもしれません。
■女ひとりで生きて野垂れ死んだっぽい小野小町のお話はこちら↓

大奥様であるくにも、本来「加賀屋」の実子を嫁がせるという話であればおそらく迷う相手である「成金」桜木であっても、小作出身のおしんからすれば、身分上も経済的にもこれ以上ない相手であることは確かであり、
それによってたとえ「加賀屋」の名前に傷がつくかもしれなくてもおしんの為になるのであればと大奥様は気にしなかったという事かなと感じます。家同士のトレードのような婚姻の習慣を逆手に取り、おしんの為に利用した結果のように見えます。
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大奥様くにも、母親・ふじも臨んだ結婚でしたが、おしんと視聴者は複雑な心境。
そして、ここにきて吉報が!
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はちぱちぱち(笑)
とても、緊張感漂う過酷なシーンが続く『おしん』ストーリーの中で、とても貴重なユーモアの1シーンを演じあげた桜木徳男役の津村鷹志(津村隆)さんでした。
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女性の運命に対する憂いと同時に、それでも美しく生き延びるには??ということに対する追求心とトライを感じるエピソード満載の『おしん』です。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田「加賀屋」の奉公人 おうめ役に 佐藤仁美!?同姓同名で話題の画像
話題になっていたようなので追記します。「おしん」キャスト加賀屋の奉公人として笑顔の素敵な、おうめさんですが、お名前を佐藤仁美さんとおっしゃいます。

「おしん」キャスト加賀屋の奉公人 うめ役 佐藤仁美さん
画像:twitter
「ひよっこ」の佐藤仁美さんとは同姓同名の別の方のようです。以下が「ひよっこ」の方の佐藤仁美さん

「ひよっこ」の佐藤仁美さん
画像:週刊女性PRIME
おしんの奉公先、「加賀屋」のモデルとなった実在の場所についてはこちらです
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:お加代(おかよ様)の婿養子の結婚相手・八代政男役に俳優・ 森篤夫 画像 種馬呼ばわりされる愛情のわかない旦那さんが加賀屋の明暗を分けた!?画像
森篤夫さん演じる政男の登場は一連の加賀屋のストーリーよりも少し後の話になります。
東京から一度のつもりで酒田へ帰った加代でしたが、加賀屋の大奥様くには加代が想いを寄せる男(浩太)からの連絡もないことから、ほぼ強制的に縁談をすすめていくことになります。加代を除いては既に後継者もいない加賀屋として加代の結婚相手に迎え入れたのが政男です。
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『機動刑事ジバン』第19話
おしんは加代が浩太を諦められない気持ちも、浩太の東京での現状もすべて知りながら、加代の祝言の文金高島田を結うことになります。結婚後も加代の気持ちが浩太にあることは変わらず、夫婦の仲は冷めていってしまいます。
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種馬呼ばわりしてたら、そら冷めるよね…
画像:個人ブログ/http://korogata.blog.fc2.com/blog-date-201901-3.html
『スパイダーマン(東映)』第30話「明日なき子連れ刑事」ゲスト出演者
加代の性格は、おしんよりももっと本能的で胸に湧き起こる感情を抑えきれない純粋性と潔癖性のようなものがあります。自分らしく生きなければ生きている意味がないという気持ちのまま、裕福な生家を捨ててでも自分の気持ちを大事に自分の人生を生きていくという潔さもあります。
しかし、その加代の純粋なだけの気持ちが後の悲劇的な最期をもたらすと思うと、イチ視聴者としてはここで、この政男さんとうまくいっていたら、もっと違った展開ももしかしたらあったのではないか?などつい思ってしまいます。。。
政男自身は婿養子という負い目と加代から愛されていないことに対する心の葛藤から、外の女性に子供を産ませたり、お金持ちの息子という放蕩生活を過ごした上に最後には商品先物の取引に手を出して加賀屋を廃業へ追い込んでしまいます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:二番目の奉公先酒田の「加賀屋」の奉公人 おさく役に女優・今野博美!おつね再来!?と話題の画像
加賀屋の奉公人のさくはその表情から「おつね再来!?」と疑われましたが、別人が演じられています。
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確かにちょっと似てる・・・(笑)
●加賀屋の番頭 番頭役/小野泰次郎
●加賀屋の奉公人 きく役/吉宮君子
●加代の夫 八代政男役/森篤夫
●加賀屋の奉公人 さく役/今野博美
●加賀屋の奉公人 たま役/井沢明子
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:勤務先・髪結い「長谷川」の周辺東京ストーリーの人々紹介
おしんは亡くなった姉はるの最期の言葉を胸に髪結いになる決意をします。余談ですが、おしんは大切な人との約束を人生でとても大事にする傾向にあります。大奥様には加代をお願いねという言葉を託され、加代が亡くなった後にも加代の子希望を引き取り、約束を守ろうとしていたりします。
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ここ髪結い「長谷川」では最初に門前払いに近い状態だにもかかわらず、おしんも諦めず、裏方の仕事を手伝うことで女主人で経営者のたかに一目置かれ、働くことができるようになります。
無駄のない動きw
ここでのストーリーを振り返るとおしんは色々な経営者と出会い、またその周辺の女性たちによって、女の世界のパワーバランスや雇われる側の憂いなどをたくさん経験し、何一つの無駄もなく経営者となる準備を確実に積んできた印象がします。
どうしたら自分が必要とされるか?ということを幼少期からずっと考えてきたことが伺えます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:髪結い「長谷川」師匠 長谷川たか(おたか)役に 女優・渡辺美佐子
おしんの勤めることになった「長谷川」の店主で髪結いの師匠である長谷川たか役は女優・渡辺美佐子さんが演じます。酒田のストーリーでおしんを導いていった「加賀屋」の大奥様・くにとはまた違った角度からおしんを見守り、自立できる力を付けられるよう導いていきます。
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たかの方は流行と戦う変化の最前線で商売をしているチャキチャキの江戸っ子商売人というキャラクターで、加賀屋の大奥様のような どちらかというと流行とは無縁でゆったりどしんと構えた女性経営者の姿とはまた別の色彩を放つ経営者として印象を残しています。
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おしんには
人が応援したく何かがあるようだ。
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加賀屋の大奥様くにが「普遍的な何か」をいつも軸に置いていることに対し、たかの方は常に新しい流れや情報に対してアンテナを立て、人間が抱えがちな「既存の思い込み」を捨て、自分の考えを常に柔軟に変化させていくことをためらわない人のような印象です。
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カッコいい意味ではどちらも普遍的!
おしんの人生は、生家こそ貧しい未来も見えない小作で、手札としてはあまり恵まれたスタートではなかったのかもしれませんが、
素晴らしい采配をする女性たちに縁があり、その人たちからおしんの未来に協力したいという気持ちを引き出すような魅力を本人が持っていたこと、時代がおしんのような女性にも選択肢を与えていたことという点でとても恵まれている人生だったように見えてきます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:髪結い「長谷川」最初の髪結い客 「アテネ」染子役に 女優・日向明子!名シーン代筆ラブレターの手紙作成
おしんにとって最初の髪結い客は神田のカフェー「アテネ」の女給の染子でした。
おしんが最初に結った髪に納得がいかず、怒って帰ってしまうスタートでしたが、店での反応は染子の考えとは異なり大好評でした。そこから染子が手のひらを返したようにおしんの贔屓のお客さんになります。
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また、「アテネ」には将来のおしんの夫となる竜三が客として出入りしており、染子が竜三に対して恋心を抱き、字の書けるおしんに恋文の代筆をお願いしたことが、結果的におしんと竜三の結婚のきっかけとなるという、ストーリーの中で潮目を変えるキーパーソンとなる人物でもあります。
おしんと竜三が結婚する際にもアテネの仲間たちと共に温かく見守るオチャメで優しい女性です。
こんな素敵な投稿をツイッターで発見(笑)
染子が登場するあたりのストーリーは私の祖母がたまたまですが美容師だったので、昔から美容師という仕事は女性が自立して生きていくのにはとても向いている仕事だったのだなあと、しみじみ思うシーンでした。
画像:NHKオンデマンド
祖母には盆、暮れ、正月、自身の成人式も子の七五三もすべて仕事をしていたとよく聞かされました。祖母の美容院はちょうどこの長谷川の店舗のような店でしたので、子供の頃に自分が見ていた風景に少し近いものがあります。
画像:NHKオンデマンド
この画像のシーンは外の客商売のお店(アテネ)で働く女性たちの髪結いの為におしんが「出髪」に出ているところですが、美容院の中にもこのように、働く女性たちが食事をとったり休憩したりする場所があり、
女の世界の小さな集いの場として、美容院の子供たちもこういったところで休憩の合間に色々な女性に遊んでもらっていました。
子供たちは働く女性たちみんなに育てられていた。
そして、子供たちは遊びのようにパーマで使う紙(昔は何度も同じ紙を洗って使っていました)やタオルやピン、輪ゴムなどを分ける作業を手伝って、大人になった気分を味わっていました。
美容院で働く殆どの女性は地方から上京した若い女性で、私の祖母の美容院の場合は住み込みで併設された寮のようなところで女性たちは暮らしていたように記憶しています。
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今、記憶をよみがえらせると、当時(昭和)の子育てというものは、言い方があっているかどうかは分かりませんがもっと仕事の「ついで」であって、大人は自分たちの仕事がメインで手が空いた人が子供を相手するイメージだった気がしています。
子供たちも想像力を使って自由に遊びまわれる条件に恵まれており、親だけでなく近くの大人達がみんな子供に目を注いでくれていたなと感じます。
現代では周りの大人は不審者に間違われないように細心の注意をしなくてはならない時代なので(汗)、見守るにもなかなか難しいものがあります。また、子供は子供で身を守ることと他人の権利を侵害しないようにということを強く言い聞かされて窮屈に暮らしている風でもあります。
今、子育てが難しい時代と言われる理由が『おしん』のドラマを見ていても色々な角度からじわっと感じることが出来たりします。
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こちらがラブレターを代筆する名シーン。「恋しい恋しい竜三さま」からスタート(笑)
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おしんの達筆で見事に反映されています(笑)
さて、「長谷川」を介して出会ったアテネの染子さんに戻ると、おしんにとって人生を左右する大事な運命を導きます。
染子の恋文を
代筆したことが
竜三とおしんの結婚のきっかけとなる。
染子のすばらしいセリフもあります。ひとりひとり、心に残るセリフがあるのもこのドラマの特徴のように思います。
いいじゃないか人のまねをしなくても。顔は十人十色なんだから髪型も十人十色。
それぞれ似あうものを結えば良いのさ。
―染子
みんなちがってみんないい、ってやつですね(笑)
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また、その後に田倉商店が危機に置かれた際に自暴自棄で一人豪遊にアテネへ訪れた竜三を叱るシーンもあります。お金を支払ってくれさえすればいいという付き合い方ではなく、竜三やおしんに対しては「人間同士の付き合い」として関係を培っていたことが分かる染子さんなのでした。
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染子役を演じられた日向明子さんご本人は急性骨髄性白血病で56歳の若さで亡くなっています。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:髪結い「長谷川」髪結い理解者奉公人おりつ(おりっちゃん)役に 女優・名川忍
りつは髪結い「長谷川」に勤めている千葉の小作出身の女性で、最初こそおしんを厄介者と嫌っていたようでしたが、次第におしんの姿勢や志が伝わるようになり、そこからは姉のように慕ってくれるかわいいおりっちゃんです。
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初登場での印象から
徐々に人気がうなぎのぼりとなったおりっちゃん(笑)。
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最後は洋髪の普及でほとんどの奉公人が退職してしまう状況下でも、店主たかのために一人「長谷川」に残る選択をした義理人情にあふれる女性でもあります。
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おりっちゃん
可愛すぎる~と全国がホンワカしたさせた人物でもあります(笑)
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おしんの洋髪デビューを心から喜んでくれた髪結い仲間、おりっちゃん
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りつは震災直後に千葉の田舎に戻り、髪結いの店を持つことになります。しっかり者のおりっちゃんらしい選択という印象です。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:髪結い「長谷川」仕事のライバル髪結い女性おつる役に 女優・此島愛子
おしんの出髪のライバルつるを演じているのは女優の此島愛子さん。彼女もなかなかのヒール役ではありますが、長年培ったお客さんを本人曰く「ぽっと出の髪結い」であるおしんに取られてしまう状況ということでその葛藤や心の揺らぎには人間らしい弱さがうまく表現されています。
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現代でもありがちな状況。
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しかし、おしんも納得がいかないことにはぴしゃりとやります。
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ぴしゃり。
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信じたものに自身が向かっている時の女性ほど強いものはないのかもしれません。
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◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:髪結い「長谷川」奉公人 お豊(おとよ)役に 女優・田中世津子
ここまで「長谷川」を日本髪で引っ張ってきた古風な先輩髪結いのお豊さんです。新参者(おしん)にこれまでの髪結い界の秩序をかき乱されてご立腹な様子が続きます。
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また、師匠のたかに気に入られているおしんと洋髪に対する脅威のようなものを感じています。
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でもおしんの洋髪の稽古台になってくれるお豊さんです。
女だけの世界のバランスもなかなか難しい(笑)
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女性の人生や価値観の多様性がしっかりと描かれているあたりが、さすが女の人生のイバラ感マニアの橋田寿賀子先生ドラマなのでした…。
たしかにイバラだけど、多様な彩のあるのが女の人生!そんな希望の灯のようなものもじわっと感じてきます。
●髪結い「長谷川」の奉公人 その役/真野ゆうこ
●髪結い「長谷川」の奉公人 袖役/木瓜みらい
●髪結い「長谷川」の奉公人 けい役 /島村美紀
●髪結い「長谷川」の奉公人 夏役/ 富沢美智江
●神田のカフェー「アテネ」の女給 波子役/浦谷ひづる
●神田のカフェー「アテネ」の女給 八重子役/谷川みゆき
●神田のカフェー「アテネ」の女給 茂子役/古館ゆき
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:独立~田倉(たなくら)家へ「田倉羅紗店」→子供服専門店「田倉商会」の周辺東京ストーリーの人々紹介画像
おしんがとうとう独り立ちを果たします。
スゴイ!おしん!
やったよ!母ちゃん、ばんちゃん、大奥様、師匠!
というのも、つかの間。今度は選んだ男と実父で苦労するおしんです(笑)効率と合理性と健全性だけで言ったら、男は足を引っ張るばかりでおしんひとりで生きていった方がマシそうな時代が到来します。
おしんが選んだ男・竜三については後述とします。
■与謝野晶子も旦那で苦労していました↓

◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:何かと助けてくれる的屋の元締め 中沢健役に ガッツ石松 画像
ガッツ石松さんが演じられていたのは的屋の中沢健役で、おしんの無許可露天営業でのトラブルに際し救ってくれた人物であり、また、正式におしんが露天商をするまでの工程を助けてくれる人物です。その他にも以後、いろいろとおしんの面倒を見てくれるようになります。

色々な顔を持つガッツ石松さん
画像:個人ブログ/http://beauty-changing.com/wp/2016/02/28/post-315/
いつもガッツ石松さんはいい味を出しています。お人柄の良さがにじみ出ている顔なので、役柄にもそれが反映されています。
奇遇にもおしんと同じ山形出身ということや、中沢健にはチフス亡くなった妹がおり、彼女におしんが似ていたことから、親身に世話を焼いてくれる頼れる存在となります。
なんだかんだで仁義な男。
松露天商の元締。彼の手下が無許可で露天をしていたおしんを傷つける。
だが度胸の良さに感心し、おしんが落とした売上金を返しにやって来たところ、山形出身ということでおしんと意気投合。
気前良く露天の出店許可を出し、おしんの商売に貢献する。また、東京でおしんの人生の局面(佐賀からの家出、凋落した加代と対面するおしんへの助力、消息不明になった初子の調査など)で重要な役割を果たす。
なお、戦争中に露天商からは足を洗い、戦後は堅気として暮らしていた。
中沢健の助けがあってこそ、おしんと竜三夫婦が一度は別れる決意を固めていたにも拘らず夫婦の問題をひとつ乗り越えるきっかけともなり、加代からも夫婦がお互いの意見を交わしあう姿に対し「本当の夫婦だ」と羨ましがられるような状況となります。
画像:NHKオンデマンド
また、おしんが子連れで東京へ戻った際にもどんどん焼の露店を出すことを助け、色々な面倒を見てくれます。

中沢健さんは色々な場面でおしんの世話をしてくれます。
貴重なその当時おしん役の田中裕子さんとのの写真をガッツ石松さんは今も大事にされていました!

おしん役の田中裕子と中沢健役のガッツ石松
画像:ガッツ石松のOK牧場!
ガッツ石松さんがこの頃から役者として活躍されていたとは知りませんでした。一体いつボクサーだったんだ?という想いになります。

小学生の時に学校にガッツさんが来たことを覚えています。今思えば、何を小学生に話したんだろう…と(覚えていないw)。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:中沢健の的屋の子分ロク役に芸人・おぼん/サブ役にこぼん
ドラマ『おしん』にユニークさと軽快なリズムを作った名脇役のお二人です。

中沢健の子分役の漫才師・おぼんこぼん
画像:トービック/http://www.tobik.sakura.ne.jp/
当時人気だったお笑いコンビ「おぼんこぼん」のお二人も出演していました。
中沢健の子分。おしんが彼らに無断で露店をしていた所、おしんと押し問答となる。しかし、親分とおしんの和解の後は、分かち合って手助けするようになる。
この時代は昭和お笑いブームだったようですね。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:おしんと竜三を見守る田倉(たなくら)家の奉公人 今村源右衛門(源じい)役に俳優・今福将雄
今村源右衛門はおしんの夫・竜三を幼い頃から見守り、子守役として佐賀の田倉家に奉公していた人物です。その役を演じたのは俳優の今福将雄さんでした。ドラマ内でもとても味のある俳優さんです。
画像:産経ニュース
今村源右衛門は佐賀の田倉家から竜三のお目付け役として上京しており、当初はおしんの生家が小作であることから田倉家とは身分が合わないことで快く思ってませんでした。
しかし、おしん教養の深さや働きっぷり、気立ての良さや潔さなどをじかに今村源右衛門は目にし、やがて自ら、おしんを竜三との結婚を認めない竜三の両親へ推すほどの状況となります。
今村源右衛門が佐賀へ戻るタイミングはあったものの、おしんに引き留められ東京に居続けることになり、やがておしんと竜三の息子である雄の世話をすることになります。しかし、そのことで今村源右衛門は命を落とす運命となってしまいます。
今福将雄さんは2015年に心筋梗塞ですでに94歳で亡くなられています。
●おしんが髪結い独立した時の最初の下宿先大家の妻 かね役 / 橋本菊子
●おしんが型紙を依頼する婦人服の仕立て屋 中本役/ 小池栄
●田倉商会の改造工事を請け負った大工 留吉役 / 中島元
●大野屋の仕入れ担当 立原役/ 大矢兼臣
●大野屋の仕入れ担当 長野役/ 加賀谷純一
●ミシンの技術指導員 山口ミサ役/渡辺康子
●ミシンの縫い子 梅子役 / 大畑ゆかり
●ミシンの縫い子 糸子役 / 中尾和子
●ミシンの縫い子 敏子役 / 百瀬三邦子
●ミシンの縫い子 弓枝役 / 西沢正代
●ミシンの縫い子 勝子役 / 野沢由香里
●ミシンの縫い子 久代役 / 大越章子
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:「佐賀の姑」田倉(たなくら)家 周辺ストーリーの人々紹介画像!佐賀県のロケ地からお清のいじめシーンのクレーム殺到!
まだまだ過酷なおしんの人生は続きます。
これまでの利益貯蓄を総てつぎ込み、さらには借金づくめで新築した悲願の作業場が完成します。、明るい未来へ投資をしたと思われたおしんと竜三でしたが、どうしてこうなるのか工場で落成祝い当日に関東大震災が起き、焼け野原となって財産のすべてを失ってしまいます。
画像:NHKオンデマンド
おしんと竜三、ひとり息子の雄という家族だけは無事に残り、一家は佐賀の田倉家へ身を寄せることになりました。
◆【名悪役③】NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:佐賀県の田倉(たなくら)家の姑「お清(おきよ)」役の女優・高森和子 国民的憎まれ役画像 いびり名シーン多数にクレームも多数画像
おしん青年期時代の佐賀の姑「清」役の高森和子さんもおしんの父親や少女期の奉公先である「中川材木店」女中のつねと同様、国民的憎まれ役としてプロ根性で熱演を果たしたお一人でした。

佐賀の姑・高倉清役の女優・高森和子
画像:NHKオンデマンド
ストーリー的にはおしんも子役時代の小林綾子さんから田中裕子さんへバトンタッチした後、少し先の登場人物として、佐賀の姑役「清」が出てきます。
おしんをこれでもかと
いびり倒す憎まれ役「清」
佐賀県からのクレームまで勃発。
おしんが嫁いだ田倉家の佐賀の姑・高倉清役の女優・高森和子さんの演技では、あまりにも強烈な印象を植え付けたために、佐賀県の家庭から苦情の電話が続いたというエピソードまであります。
たとえ自分は腹ん減ったっちゃ笑うて自分の食ぶっ物まで亭主に食べさすとが女房ちゅうもんたい。佐賀のおなごはみんなそがんしてきたと。
―清
高倉清はとても神経質で古い価値観と性格であり、小作の娘ということからおしんと竜三の結婚にそもそも反対していました。佐賀で夫婦が居候する際はこれでもかという程おしんに辛く当たる役でした。
画像:twitter
それだけ
熱演だったという事なのですが!?
『おしん』佐賀県のクレームに関するお話はこちらです

悪役もツラいのね。
しかし、そんなおしんにつらく当たる憎まれ役だった姑の清ですら、息子(おしんの夫)竜三が自害した時には、こんな言葉を述べています。
画像:twitter
おしんの真っすぐな想いは最後には宿敵お清さんの心も動かしていたということだと思われます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:佐賀県の田倉(たなくら)家小姑 竜三の妹・田倉篤子→山根篤子役に女優・長谷直美 画像
佐賀の田倉家では竜三の妹が原因でのひと波乱があります。竜三の妹が嫁に行った立場でありながら、出産のために生家田倉家へ戻っている状況であったため、妊婦シーズンがおしんと被ってしまったことが大問題へ・・・。
画像:twitter/https://twitter.com/teruterukenken/status/1128398680707325952?s=20
まあ、
竜三坊ちゃんがアレなんで、
妹の篤子だってこうなるよね、的な(笑)
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人間の想像力
というのは危機感がないと
育まれないのかもしれない(仮説)
画像:twitter
姑の清が基本的にはおしんをいびっていたわけですが、その理由として1つの家に2人の妊婦が同居することが不吉という迷信が古くにはあったようです。どちらかの子供が危なくなるとかなんとか。
改めて調べてみたのですが、そうした迷信に振り回されたご家族も確かに存在しているようでしたが、その迷信に関するルーツや詳細にはたどり着けませんでした。
(ご存知の方がいたら教えてください。)
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食糧事情も大きく影響しそうですね。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:佐賀県の田倉(たなくら)家の小作 耕造の妻・佐和役に女優・香野百合子画像 佐賀脱出失敗その後に東京で再会
田倉家の小作である耕造の妻・佐和を演じたのは女優の香野百合子さんでした。おしんと竜三は佐賀に着いた翌日から耕造とその妻・佐和と一緒に重労働である開墾作業を行います。
佐和は元天草の女郎とも島原の女郎とも言われ、近隣からは一定の距離を置かれている存在です。耕造は佐和の身請けの為に田畑を売って金銭を支払ってしまったため、小作になったという話でした。そうしたことから佐和は自身の境遇に失望し身投げをしようとします。
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(写真は「そば屋梅吉捕物帳」)
おしんだけは佐和の境遇に対し共感をし、また、佐和だけが佐賀において自分にとって唯一の理解者でもありました。佐和にお金を渡し一緒に家を出て、逃げることを画策しますが佐和が無謀な計画を竜三に相談してしまったことで逃亡計画は失敗に終わります。
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佐賀脱出計画の失敗の時におしんが負ったケガでおしんは右手が利かなくなり、家を出ることもできず、佐和はおしんを結果として裏切ることになってしまいましたが、後に東京で二人は再会を果たします。佐和はおしんへ全額お金を返すことが出来ました。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:佐賀県の田倉(たなくら)家長男・福太郎の妻・田倉恒子役に女優・観世葉子 画像 長男息子・雄を連れ出す名シーン
竜三の長兄の福太郎の妻の田倉恒子は同じように嫁に来た身としておしんの境遇に同情をし、最後に佐賀を出る時には清の留守を狙っておしんの息子である雄を連れ出し、おしんに渡してくれます。
おしんはそれまで雄は清から「田倉の子だと譲らない」と言われており、連れていくことはできないと諦めかけていました。
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佐賀ではおしんは心身ともに疲弊した生活にいた上に、第二子を出産後に失うという悲劇に遭っています。また、ケガで髪結いとして生きていく上で大事な手も役に立たなくなり・・・といった一連の経過を考えた時、おしんが佐賀を出るときに雄を連れて行けたかどうかということは後のおしんの人生において非常に大きかったのではないかと思います。
守るものがある
ということが
人に希望を与え強くする。
また、恒子は佐賀を出たおしんが竜三へ送っていた手紙(清が毎回びりびりに破いて竜三に渡さなかったもの)を裏張りして取っておいてくれるという好プレーを見せてくれます(笑)
恒子「おしんさんからの手紙ですばい」
竜三「姉さん…!」
恒子「おかさんが破って捨てんさったとを、あたいが裏貼りしたと。おしんさんの想いの込もっとっとば、むざむざ捨ててはしまわれんやったとよ。…竜三さんに見すっすつもりやなかった、ただおしんさんが不憫でたまらんやったたいね」
恒子ナイス!!
●竜三の兄(長兄) 田倉福太郎役/北村総一朗
●竜三の兄(次兄) 田倉亀次郎役 /成瀬正
●竜三の妹山根(田倉)篤子役 / 長谷直美
●田倉家の奉公人 つぎ役/有明祥子
●福太郎、恒子夫妻の子 佐太郎役 / 木内聡
●福太郎、恒子夫妻の子 千代役/ 藤田亜里早
●福太郎、恒子夫妻の子 千賀役/ 金子成美
●福太郎、恒子夫妻の子 平吉役/ 服部賢悟→四元りょう
●田倉家の小作で竜三の幼馴染 耕造役/ 隈本吉成
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:佐賀の田倉(たなくら)家脱出→「伊勢行商」→鮮魚店「田倉魚店」周辺ストーリーの人々紹介画像
佐賀の竜三の実家から「おいとま」したおしんは雄を連れて一度、たかの厚意で再建した東京の髪結い「長谷川」に身を寄せますが、佐賀からの最初の逃亡計画が失敗した際負った手のケガで、髪結いの仕事は継続が困難だと判断します。竜三とは佐賀を去ってから、別居ということになります。
そこからおしんは
中沢健の力を借りて東京でどんどん焼きの露天商
→加賀屋の加代の力を借りて酒田でめし加賀屋を経営
その後、浩太の力を借りて浩太の伊勢の親戚の縁の魚の行商の仕事を紹介され、おしんは雄と共に伊勢へ行くことになります。
画像:twitter

全部、人からの縁で仕事にしているおしんがスゴイw
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:伊勢の「浩太の親類」の網元・神山ひさ(おひさ)役に女優・赤木春恵画像
伊勢に住む浩太の母のいとこで網元である神山ひさは浩太のことを幼少期から面倒見ており、その浩太の紹介ということで預かったおしんと雄の事も温かく見守ってくれる存在となります。
画像:NHKオンデマンド
おしんが魚の行商人として独り立ちできるよう助けてくれます。このことが結果的におしんの家族をもう一度ひとつにすることにもなりました。
画像:twitter
橋田寿賀子ドラマの常連キャストでもある赤木春恵さんが演じた神山ひさ役は演技だけではない赤木春恵さんご自身が持つ人間性の厚みが反映され、その役どころの魅力をさらに膨らませていた印象がありました。
赤木春恵さんは2018年、94歳というご年齢に心不全で亡くなられています。
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『おしん』ストーリー内の神山ひさは戦後に未亡人となったおしん家族が再起するために再び行商としてスタートすることも支えてくれます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:「おしん」にとって大切な男たちを演じる俳優陣
『おしん』は基本的には女性の生き方を描いたストーリーなので、女性に対して色々な意味でフォーカスした物語なのですが、出てくる男性もなかなか素敵なのです。
そろそろ登場していただきましょう(笑)。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:初恋の人・高倉浩太→並木 浩太役に 俳優・渡瀬恒彦 画像
おしんの初恋の人で、生涯にわたっておしんに力を貸してくれる素敵な男性です。きっと、おしんのことが生涯を通してずっと好きだったのでしょうね。それはそれで切ない話です。俳優の渡瀬恒彦さんが演じます。
画像:NHKオンデマンド
いつもピンチに助けてくれる男性。
男と女は夫婦にならないということが、
別の大きな縁でもあったりもする。
浩太とはたくさんの縁がありながらも、加代が生涯愛した人というところで、おしんには最初からどこか気持ちを一歩抑えなければならない相手でもありました。おしんはそういう意味で、とても理性的な女性です。
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一方の浩太は佐賀を出て雄と二人で生きているおしんを母子で引き取ろうともしていましたし、そのころには加代もおしんに浩太と一緒になることを勧めていました。しかし、おしんは佐賀の竜三を想い続けます。
農民運動の活動家で貴族院議員の息子。おしんの初恋相手で、竜三との結婚後も、伊勢での商売を紹介するなど生涯にわたっておしんを援助する。
おしんの父作造が亡くなった直後に農民運動の関係でおしんの故郷を訪れたこともある。戦時下には特高警察による拷問を受け、脚に障害を残し心身ともに荒廃する。
転向した後は運動から離れ、結婚して商売に精を出し成功し、戦後には楽隠居の身となる。
浩太は加代の死後、特高警察に捕まり、 6年間の監獄生活の間にきつい拷問にあい、松葉づえをつく右足が不自由な男になっていました。昔の自分の思想を捨て転向し監獄から出て来たことを恥じていました。時は過ぎ、戦後の高度経済成長以降はふたりとも経営者となっていました。
画像:https://朝ドラネタバレあらすじ.net/41-42-osin/
いつも遠すぎず、
近すぎず、自分を見ていてくれる人。
画像:NHKオンデマンド
ともかく愛情が深い!
未亡人となったおしんが店を出す際や加代の子である希望が独立する際も支援した。さらに、大型店に賭けたスーパーたのくらが倒産の危機にあった際、不採算の大型店を引き取って大手資本に仲介する話をまとめ、スーパーたのくらの窮地を救った。
実は、ラストシーンをおしんと飾るのは浩太なのです。女性を幸せにする方法はいろいろな形があるのだなあとじんわりするラストシーンでもあります。
■『おしん』のラストシーンあらすじについてはこちらです↓

●浩太の息子 並木 宗男役 長谷川哲夫
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:夫・田倉竜三(たなくら)役に 俳優・並樹史朗にクズでダメ男疑惑?そしてかっこいい画像(家族相関図 参照)
おしんの旦那さん役がまた別の意味でとてもステキな男性(笑)。お坊ちゃんであることで何とも言えない頼りなさと浅はかさはあるものの、どこか純粋性を保ち続けている魅力がある男性という感じでしょうか。おしんの事を看病してくれて小作の出身のおしんに対して求婚してくれた男性です。
画像:NHKオンデマンド
若い時期は
カフェに出入りし、女の子にモテモテで
まあまあカッコいいのですが・・・
竜三が若い時期に抱いていた野心や裏付けのない自信は年齢を重ねていくうちに、片っ端から粉々にされていくことになります。基本的にあまり先見性はなく、しばしば煩悩にも負けてしまいます。また、自身の考え方によって、結果的に長男・雄を軍人にするきっかけを作ってしまい、戦争で失うということになります。
竜三の判断に
いちいち巻き込まれ、翻弄されるおしんと家族。
そんな状況があったためか、基本的には竜三に関する視聴者からの評価はあまりよくないようです(笑)。
画像:twitter
竜三クズ・竜三ダメ男が検索キーワードにw(;´∀`)
画像:NHKオンデマンド
確かに佐賀のストーリーでは竜三はおしんを徹底していびり倒した佐賀の姑・お清へのマザコンぷりが伺え、おしんへの愛情に本当の意味で気づくのはおしんが竜三を置いて佐賀を去ってからになります。
血を分けた母親の事は見えないのね
しかし、おしんが佐賀を去ってからは、おしんから佐賀へ届く手紙は姑・お清が片っ端から切り刻んで竜三には届かず、さらに姑から再婚話までせっせと勧められていた状況下で、竜三はそうした道を選びませんでした。
また、おしんから伊勢へ来ないかと連絡があった際も、甲斐性のない自分が今さらおしんが行商した貯金で店を開くとなって亭主面して戻れるわけがないという男のプライドから、満州へ仕事に出ると一旦は決意を固めます。
そして、旅立つ前に一目伊勢へおしんと雄の姿を見に寄りますが、そこでおしんの必死に働く姿を見て、そんなプライドは捨てて妻子と一緒に暮らそうと決意をします。
画像:NHKオンデマンド
基本的に竜三は長期目線じゃないその場の感情優先なわけですが、どこか純粋性があり(←加代といい、幼少期に裕福だとこうなるのでしょうか笑)つまらないプライドを捨てて大事なものを選べる、カッコいい男性です。
また、何というか、
言葉が見つかりませんが
色々な意味でサムライなのであります。
おしんの事も夫として愛し抜き、人間としては過ちを認め、自分なりに償おうとしたのかもしれません。若い時期に目先のいい話に転がってしまったり、野心が大きかったのも、きっと本当はおしんや家族を立派に守る男でありたいという誇りがあってこそだったと言えます。
きっと事業の結果さえ「成功」という結果だったら、クズでもダメ男でもなかった…はず…。
結果はどうであれ、
基本的な精神性はカッコいい人。
おまえから数え切れないほどの幸せをもらった。
ありがとう。おしん。
―竜三
苦労が多かった分、夫婦の想い出もいっぱいあったはずです。

こんなことを言われてみたかった(涙)
しかし、竜三にはそうした潔さがあるため(しなりはないため)、終戦後数日して田倉竜三は遺書を残して去ってしまいます。
雄や仁を殺した父親としてまた一人の人間として戦争に協力した罪はせめて私の命をかけて許しをこうしかないと思っています。
私にとって死を選ぶことは戦争に協力した人間として当然受けなければならない報いです。と記されていた。
(※仁からは出陣するという葉書が届いていました)
戦争の責任をとって命を絶った息子に対して、竜三の母である清は
「お前は馬鹿者だ。禎やおしんの生活をたてていくのが責任だろうが。」と遺影に訴えますが、
画像:NHKオンデマンド
それに対しておしんは
自分の信念を通して生きて、それが崩れたときに節を曲げないで
自分の生き方にけじめをつけました。私はそんな竜三が好きです、大好きです。―おしん
と言います。
こんな風に愛する人の選んだ道をも愛することができる、揺るぎない愛情を持てるのは、どうしてなのかな、と暫く私も考えていました。竜三と結婚してしまったばっかりに、おしんの運命はより過酷なものになりました。
画像:twitter
確かにその通り(;´∀`)
それなのに、ついには最期まで自分の「生き方」の為に妻子をおいて行ってしまった竜三を、おしんは一言も責めることなくその最期を認め、愛していました。

私だったら佐賀を出た時点で、何の迷いもなく浩太へ行ってしまいそうですw
もし竜三と結婚してなかったら、
もっとおしんの人生が数段 楽だったのは確か(笑)
おしんが竜三を最後まで愛し認めることができたのは、いつもおしんが自分の脚で立ってきたからということも理由の一つだと思いますし、かけがえのない子供たちを与えてくれた人、という感謝の気持ち、
そして竜三が人生に関わって起こった数々の問題によっておしんが大変な思いをさせられながらも、誇りの持てるいい自分、強くてしなやかな自分へと導いてもらったという感謝の想いがあるのかもしれません。何より振り返れば夫婦にも家族にも鮮やかな思い出がある。
愛情をここまで突き詰めることができたのは苦難が多いおしんの人生の中で、とても大きな報酬でもあったのかなと思います。楽で思い出のない人生より、とても幸せなことのように思えます。
◆最新:NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:田倉(たなくら)家の子供(娘・息子)たち、家族関係・孫、曾孫のおさらい出演者画像(家族相関図 参照)
おしんは4人の実子を出産し、2人の養子を我が子のように育ててきました。そこからまた家族が増え、孫、曾孫まで登場します。
おしんの家族相関図、
つくりましたよ(笑)!
画像:2019年作成
おしんの功績で子供たちがいっぱいに!
ここから少し子供たちのことも改めてまとめてみます。

私も夜なべしてつくりました(笑)
ちょっと終盤はもう『おしん』をみているのか『渡鬼』見てるのか視聴者は分からなくなってくる気がします(笑)しかし、おしんは子供が多いので、一度おさらい。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 田倉しんの子孫(たなくら):実子長男息子・田倉雄(ゆう)役/俳優 伊藤毅→荻堂譲二→山野礼央→槇浩→松田洋治→冨家規政 画像(家族相関図 参照)
おしんの長男(戦死)大正12年(1923年)1月14日生まれのおしんの心優しい長男。
画像:NHKオンデマンド
雄は伊勢でおしんが行商として働く時代においても母子ともに寄り添いあって過ごし、誰よりも母・おしんを想う優しい青年に成長していました。一時は陸軍士官学校進学を志しますが、戦争を嫌う母の言葉、そして初子の言葉を受けて断念し、県立中学から三高そして京都帝大文科へ進むことになります。
画像:NHKオンデマンド
雄の戦死が伝えられるシーンがこちらです。
画像:twitter
おしんに生きる希望を与え続けてきた雄は学徒出陣の出征後に戦死することになりました。
そして、日本は終戦を迎えます。
おしんは長く、雄の戦死を信じていませんでしたが、雄の戦友であった川村の話、及び雄自身の手記から餓死であったことがのちに発覚することになります。初子とは相思相愛の仲でした。
画像:NHKオンデマンド/
おしんの長男の雄役を務めた俳優の冨家規政さんは最近ではコスモ石油のCMで女優の桜井日奈子さんの父親役として出演されています。
画像:コスモ石油/https://www.youtube.com/watch?v=QjxMCwhSm6Q&feature=youtu.be
今でもめちゃめちゃカッコイイ俳優さんとしてご活躍です!
■桜井日奈子さんとのCM共演の件はこちら↓

◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者: 戦死した長男息子・田倉雄(たなくら)の戦友 川村清一役/俳優 斉藤洋介
川村清一は戦時中におしんと初子が軍隊にいる雄に面会でおはぎ持って行った際に同席していた雄の同期戦友です。
また、終戦後の1946年春、おしんたちの住む田倉家に雄の戦友、川村が訪ねてきます。雄の最期をルソン島で看取り、遺品である雄の日記帳を届けてくれます。また、雄は名誉の戦死ではなく、逃避行の末の餓死だったということが分かります。
画像:NHKオンデマンド
数年後、まとまったお金ができた川村清一は初子に結婚を申し込み、戦死した雄の気持ちをはからい駅前の土地をおしんに無条件で譲渡します。しかし、その登記簿謄本が届くや否や、川村清一は事件に巻き込まれ亡くなってしまいます。おしんは川村清一を雄と同じ墓に葬ることになります。
おしんは川村に譲渡された土地で田倉商店を開店させることになります。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 田倉しん(たなくら)の子孫:実子長女・田倉愛(あい)役/配役なし(家族相関図 参照)
おしんの長女(出生後死亡)
大正13年(1924年)秋、佐賀で出生。おしんの妊娠の時期が佐賀の家の娘の妊娠と重なり、一つの家で妊婦が二人いることが当時縁起が悪いということで、妊娠時期におしんは大変不遇な境遇にさらされることになります。
余談ですが、佐賀の小姑の篤子の子は無事誕生し、その子も「愛」という名前です。
子供をひとり産むのも 育てるのも命懸けの時代です。
画像:twitter
なんとか篤子は愛の出産に至ったものの、その後、自身の子「愛」は失っています。この件があっておしんは佐賀を去ることになりました。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト 名役者: 田倉しん(たなくら)の養女・田倉 初子(はつこ)役/女優 上中はるか→長島裕子→田中好子→佐々木愛 画像(家族相関図 参照)
小作出身の娘でおしんの養女である初子大正15年(1926年)生まれ、中沢健との関係でおしんはたまたま知り合うことになります。
画像:NHKオンデマンド
山形の小作出身の娘で、おしん自身とも似た境遇であり、かつ、おしんにとっては幼くして死んだ娘の愛と年が近かったこともあって、おしんは娘同様に育てました。

おしんと初子役の田中好子
画像:NHKオンデマンド
仁や希望にとっては優しい姉、雄とは相思相愛の仲になりましたが、雄の戦死後はおしんの元を去って、家に送金をしていました。
実は東京でアメリカ兵相手の商売に身を落としており、昭和24年、おしんの説得で伊勢へ戻り、再び田倉家の家事と商売を支えます。その後、仁から生活面の御礼として裁縫店を与えられますが、ずっと独身を通し、年老いていくおしんのことも実母のように慕って面倒をみます。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 田倉しん(たなくら)の子孫:実子次男・田倉仁(ひとし)役/俳優 望月匡貴→内田慎一→山下真司→高橋悦史(家族相関図 参照)
老齢期のおしんの豊かさに対するテーマの中心になる次男
昭和4年(1929年)10月生まれのおしんの次男の仁は出征が予定されていたものの、無事おしんの元に帰ってくることができた息子です。
画像:twitter
優しさや慈しみを育んだ雄や希望とは異なり、粗暴な一面があった仁は戦時中には特攻隊へも志願します。出陣命令を受け実家に訣別の葉書まで送りましたが、鹿児島で待機中に終戦を迎えたことにより一命を取り留める事になります。
画像:NHKオンデマンド
戦争で命を落とすことなくおしんのもとに残った大切な子供でしたが、仁の他人を思いやらない自己中心的な性格は次第におしんを苦しめていきます。
戦後には田倉家の跡取りとしての意識を強く持ち、進学せずにおしんと共に商売に精を出していきますが、ここでも堪え性がなく、いつまで経っても儲からない商売に行き詰まっており、やがてセルフサービスの新しい商売の話を持ち出すことになります。
若い頃の竜三を彷彿とさせる野心家なところがありますが、かといって竜三のように何か芯に純粋性があるというわけでもなく、自己利益のために女性を傷つけることもいとわない残酷性もあるため、竜三の何倍も困った男であり、サムライ感はありません。
「田倉商店」のモデルとなったヤオハン創業時と、おしんの第二のモデルとなった実在女性についてはこちら
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者: 次男息子・仁の嫁・川部道子-田倉道子(たなくら)役/女優 田中美佐子→浅茅陽子(家族相関図 参照)
道子は裕福な家庭で育った現代的な女性で、のちに仁の妻となりますが、一人娘として甘やかされて育ったため家事手伝いが得意でない性格をしています。

仁役の山下慎二と妻・田倉道子役の田中美佐子
画像:NHKオンデマンド
そこまで貧しい小作人の娘という境遇で人一倍働き者のおしんとは価値観が根本的に異なるため、たびたび諍いを起こします。結婚してからも、同居生活や出産などでおしんたちと衝突を巻き起こし、耐えられないと決まれば実家に帰ってしまいます。
画像:NHKオンデマンド
中年期以降は、おしんが道子とは距離を置きつつあったために、問題は起こりませんでしたが、新舗開店時の家出で今までの鬱憤を含んで立腹。しかし、おしんがいかに一族のために尽くしているかの姿を見て分かり合うようになります。

田倉道子役の女優 ・田中美佐子
画像:NHKオンデマンド

田中美佐子さんずっと可愛いですね。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:次男息子・仁の嫁の父親 川部 仙造役に 俳優・長門裕之 画像
おしんの次男仁の嫁になる道子の父親役を演じます。お嬢様育ちの道子と苦労人のおしんの間で物事を見る角度を変えていける人です。

仁の嫁・道子の父親・川部仙造役に俳優・長門裕之
画像:NHKオンデマンド
彼もカッコいいのですよ、これが!(笑)
名古屋の衣類問屋の主人で、商売拡大のため道子と仁の結婚を進める。スーパー創業の際に自分の商売への介入を嫌い出資を断るおしんの態度にはじめ反感を持つ。
やがて同じ時代を生きたもの同士として共感を示し、甘える道子や批判する波江よりもおしんの考え方を認めるようになる。なお、現代は亡くなっている事が第289話の道子の台詞からわかる。
やっぱり彼が出てくるシーンを見ると女性というのは敵味方で考え方に執着しやすい生き物なのかもしれないなと改めて感じるきっかけとなります。
『おしん』は女の取り囲む人間模様としあわせについて考えさせられるきっかけがたくさん詰まったドラマなのでした。
●<おしんの初孫>仁の長男・田倉剛(たけし)役/俳優 宮本宗明
●仁の長男(剛)の妻・田倉幸子役 / 女優 景山真弓
●<おしんの孫>仁の長女・ 田倉あかね役/女優 鈴木美江
●<おしんの孫>仁の次女・田倉みどり役/女優 川上麻衣子
●<おしんの曾孫>剛の長男・田倉進役/俳優 永山純一
●田倉家(伊勢/完結編)のお手伝い 文子役 / 伊藤公子
●剛の妻 田倉 幸子役/景山真弓
■磯野貴理子さんの結婚離婚のお話はこちら↓

◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 田倉しん(たなくら)の子孫:実子次女・田倉 禎-崎田 禎(てい)役/女優 野竹和子→山下陽子→浅沼友紀子→吉野佳子→吉野由樹子 画像(家族相関図 参照)
禎はおしんの次女で昭和11年(1936年)2月26日生まれです。禎は2.26事件当日に生まれたとドラマ中に描写されています。
画像:NHKオンデマンド
禎は一時期までは田倉家の家事をこなしていましたが、自分の子供には学問をさせたかったおしんの願いから名古屋の大学へ進学することになります。大学での禎は青春の日々を過ごしていました。

おしんの実子次女(田倉 禎-崎田 禎)役
画像:NHKオンデマンド
しかし、帰省した際に新しい商売に踏み切ったおしん達が身を粉にして働いている姿を見て、自身が働かずに大学で過ごす日々に違和感を覚え、遂には中退し、おしんの商売を手伝い、仁に勧められていた辰則との結婚も真剣に考えるようになります。
そして、辰則との結婚後は商売のみを考えるようになってしまうことになりました。
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:禎の夫・崎田辰則役/俳優 渡辺寛二→桐原史雄(家族相関図 参照)
元々は仁の戦友で、アメリカのスーパーで働いていた経験を持つことから、田倉商店の従業員として仁に招かれた人物です。気さくな性格で商売の成功のため精力的に働き、のちに禎と結婚します。
画像:個人ブログ/http://blog.livedoor.jp/donzun-actors/tag/おんなは一生懸命
上が俳優の渡辺寛二さん、下が俳優の桐原史雄さんということで、大変違和感のない移り変わりの配役です(笑)
画像:個人ブログ/http://blog.livedoor.jp/donzun-actors/archives/42174685.html
仁の戦友として田倉商店の発展のために活躍します。
●田倉商店の従業員 征男役 / 家中宏
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 田倉しん(たなくら)の子孫:養子(加代の息子/圭の父親)八代 希望(のぞみ)役/俳優 大渕貴人→萩原等司→ 塩屋智章→野村万之丞(野村萬)(家族相関図 参照)
加代の息子でおしんの養子
おしんの二番目の奉公先である『加賀屋』のお嬢様でおしんの幼馴染のように幼少期を共にした加代の息子で加代が女郎へ転落後も必死で守ってきた息子希望。加代の死去後におしんが養子として引き取り大切に育てます。
画像:NHKオンデマンド
希望は仁と同い年で兄弟として育ち、おしんは希望に対し、加賀屋を再興させることが恩返しであると考え、姓は八代のままとしました。希望は戦後の再出発においては進学せずに商売を手伝っていましたが、やがて自身は商売には向いていないことを悟り、田倉の家を出て、陶芸家の道を志すことになります。
画像:NHKオンデマンド
親(おしん)を大事に思い、思いやりがあって穏やかな性格をしており、のちに仁が結婚をしなかった女性を妻とすることになります。

おしんの養子の希望(のぞみ)役の野村万之丞(野村萬)
画像:cinra.net
当時、八代希望役を演じた一人である野村万之丞こと野村萬氏は現在では人間国宝になっています。
能楽師狂言和泉流、六世野村万蔵の長男として1930年に生まれる。1950年に四世野村万之丞を襲名。狂言のみならず現代演劇や前衛演劇に出演するほか、『おしん』や『翔ぶが如く』などテレビドラマにも出演。一方で小学校やホールでの公演も重ね、狂言の一般的普及に大きく貢献した。1993年に七世野村万蔵を襲名。1997年に重要無形文化財の各個認定(いわゆる人間国宝)。2000年に初世野村萬を名乗る。現在も多くの舞台で活躍し、後進の育成にも力を注いでいる。
本当に『おしん』が物凄い演者によってドラマがつくられていたことが分かりますね!
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者:希望の嫁(圭の母親)・八代百合役/女優 丘山未央→寺田路恵(家族相関図 参照)
昭和25年から田倉商店で働く奉公人の女性だった八代百合は、良く働き控えめな性格で、おしんや初子からも可愛がられていましたが、仁と関係を持ち、昭和28年、仁が別の女性(のちの妻・道子)との結婚するにあたりことが露見したため田倉家にいられなくなってしまいます。

希望の妻の八代百合役
画像:NHKオンデマンド
画像:twitter
しかし、その後、希望の陶匠で働くことになり、後に希望の妻となります。おしんは息子である仁の振る舞いに対し、百合を不憫に思っていましたが、百合が息子である圭を産んだところでほっとしたのもつかの間、新居を構えてすぐに百合は交通事故で死去してしまいます。
●希望の陶芸の師匠・栄造の妻 ふみ役 / 風見章子
◆NHK朝ドラ『おしん』出演者キャスト名役者 田倉しん(たなくら)の子孫:養孫 <希望の息子(加代の孫)>八代圭(けい)役画像/ 俳優 岩淵健→大橋吾郎 祖母おしんとお風呂!?画像(家族相関図 参照)
おしんが養子として引き取った加代の息子である希望と妻になった百合の間の息子で、つまり加代の孫にあたる人物。
おしんにとっては
養子の子供(孫のようなもの)という関係ですね。
画像:twitter
物語の「現在」において、まだ大学生だが春休みの際に祖母代わりのおしんが家出したことを知り、祖母おしんの捜索として訪れた銀山温泉で偶然に再会を果たします。
おぶって
おしんを連れていく好青年!
おしんと直接の血の繋がりがないことは知っていた圭でしたが、それ以上の事(奉公や実の祖父母の事など)はこの時点では聞かされてはいませんでした。

おしんとストーリーをめぐる八代圭(加代の孫)
画像:NHKオンデマンド
圭ももちろん吹雪の熱演に参加(笑)

雪をかぶりすぎている圭
画像:個人ブログ/http://oshin.doorblog.jp/archives/cat_779222.html
ちょっと雪かぶりすぎじゃないか(笑)
その後、おしんが過去に過ごした土地を一緒に訪れることとなり、おしんが今までひた隠しにしてきた苦難に満ちた人生を知ることとなります。圭が子供の頃には、母・百合の死によって一時おしんの下で生活していたことがあり、他の孫たちよりもおしんを慕っていて、おしんからも可愛がられていました。

イケメンの八代圭
物語終盤には実の祖母である加代、おしんの奉公先であった「加賀屋」の大奥様で加代の祖母であったくにといった先祖たちを思って、「加賀屋」の再興を目指そうと考えます。
画像:twitter
時代の変化もあるのだと思いますが、現代の感覚からすると、昭和の時代には普通に映っていたおばあちゃんのおしん役である乙羽信子さんと大学生の八代圭役の大橋吾郎さんのお風呂入浴シーンはかなり視聴者から違和感があったようです。
■大竹しのぶさんと元旦那さん、さんまさんのお話はこちら↓

◆映画版『新おしん』出演者キャスト名役者 2013年に現在verとして復活!出演者に女優・上戸彩と濱田ここね画像
30年の時を経て、『おしん』が映画化されていたということで、私はこんな映画が上映されていたとは知らなかったのですが(笑)、今の時代に必要な物語だと思っている人は結構いるみたいだなとちょっとほっとしました。
画像:amazon.co.jp
映画というと約2時間くらいの中に、おしんをどれだけ凝縮できるかというところが見ものだなというところと、上戸彩さんがキレイすぎる件がちょっとした懸念材料ではありますが(笑)、近いうちに見てみたいなと思います。
◆2013年映画版『新おしん』出演者キャスト名役者 子役おしんに女優・濱田ここねほか豪華な役者で話題沸騰!
2013年には新しいキャストを迎え、新たに『おしん』が映画となって帰ってきました。
2012年6月11日にセディックインターナショナルから、実写映画化が発表された。放映開始30周年を迎える2013年10月12日に劇場公開された。
主人公のおしん役は半年にわたる全国オーディションで、約2500人の中から濱田ここねが選ばれた。またテレビドラマ版に出演した泉ピン子、小林綾子、ガッツ石松が別の役柄で出演する。
監督は山形県鶴岡市出身の冨樫森。山形県内でオールロケを敢行し、2013年2月15日にクランクインし、3月31日にクランクアップした。第22回金鶏百花映画祭にて国際映画部門の最優秀作品賞を受賞。最終興行収入は4億円だった。
こちらのおしん子役もとってもかわいい!濱田ここねちゃん。
おしんはここね!キャンペーンという、
上映される色々な劇場のどこにここねちゃんが登場するかはお楽しみで分からないよ!というイベントをやったそうですw
画像:PPW香港BS/http://www.pocketpageweekly.com/life/3116/
主演のおしん役(幼少期)の濱田ここねちゃんもとてもかわいらしい女の子ですね。
◆映画版『新おしん』出演者キャスト名役者に女優・泉ピン子と小林綾子!親子役で再共演!
NHK朝ドラの通年放送をまるっと見てしまった私からすると、わざわざ改めて映画を見るのもな…という気持ちもあったのですが、予告編を見ただけで、断然見る気になりました!
音楽がヤバい…。予告編だけでもう泣きそう(笑)
画像:映画『おしん』予告編/https://www.youtube.com/watch?v=ExTSR1nnhuI
映画版の新『おしん』でストーリーの中心となるのはおしん子供時代だそうですが、新しいおしんでも元祖NHK朝ドラ『おしん』において親子役(おしん子供時代とおしんの母親)として演技していた小林綾子さんと泉ピン子さんが、本作では加賀屋の役どころで親子役として出演されているようです。
画像:映画『おしん』予告編/https://www.youtube.com/watch?v=ExTSR1nnhuI
おお!
小林綾子は、オリジナル版で故・小林千登勢さんが演じた加賀屋の若奥様・八代みの役で出演することが明らかになった。
加賀屋の大奥様・くには、オリジナル版でおしんの母親・ふじ役を務めた泉ピン子が演じることが発表されており、オリジナル版で親子を演じ歴史的な視聴率の起爆剤となった二人が、今度は義理の親子役で共演することになった。
出典元:シネマトゥデイ/https://www.cinematoday.jp/news/N0051082
■おしん名子役・小林綾子さんの猫好き独身の件はこちらです↓

新旧おしんがこちら!
画像:シネマトゥデイ
泉ピン子さんは加賀屋の大奥様になっても、さすがの貫禄で感動をくれています!やっぱり大女優だなあとしみじみ泉ピン子さんの演技力に脱帽の位置視聴者でした。
女って言うのはな、自分のために働いてるんではねんだぞ。
親や亭主や子供のために働いてるんだ。
引用元:映画版『おしん』加賀屋の大奥様のセリフより
むしろ、泉ピン子さんが見たい!!!
なんなの、この差し迫った想いは!?(笑)
画像:映画『おしん』予告編/https://www.youtube.com/watch?v=ExTSR1nnhuI
NHK朝ドラ通年再放送が終わったら、きっと当然『おしん』ロスの我々はここへ行くべきなのだと思います(笑)。
◆舞台版『おしん』脚本家・橋田寿賀が舞台公演にもしていた!
一度ヒットすると色々な形になるもので…(笑)。『おしん』は舞台上映もされていました。
1984年3月明治座初演、6月名鉄ホール再演。配役、おしん=子役、ふじ=長山藍子、作造-小島秀哉、加賀谷隠居くに=赤木春恵。
1995年2月小林綾子の成長で「おしん《青春編》」として東京宝塚劇場で演出=石井ふく子で再演。その後、たびたび再演され、中国、台湾の「おしん」人気で、アジアからも観客動員している。
配役、ふじ=泉ピン子、おしん(子役)=えなりかずきと細川良美のWキャスト、田倉竜三=正木慎也、なか=大路三千緒、加賀屋清太郎=小宮健吾、加賀屋の娘の加代=松本友里、加賀屋の隠居くに=山岡久乃、竜三の母お清=大鹿次代、おしんの姉はる=遠藤真理子、おしんの奉公先を世話した筏乗り定次=仲本工事、俊作=大和田獏、作造=伊東四朗。
ここでも橋田寿賀子ファミリーの俳優陣が揃っています。ここまでくると、テレビドラマだけでよくないか?という気分にもなってきますが(笑)

えなりくんがおしんの幼少期をやっていたというのが驚きです。
■海外での『おしん』の大人気についてはこちらです↓

■もう一つの新宿の伝説はこちら↓

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