今回は、オードリー・タンさんのホロスコープと各天体の星座を調べていきます。
■オードリー・タン(唐鳳)さんの西洋占星学ホロスコープ、各星座算出のための概要(生年月日、出身地、国籍、出生時間)
オードリー・タンさんは台湾の政治家でプログラマーで、「台湾のコンピューター界における偉大な10人のひとり」とも言われています。
●国籍:台湾
●出身地:台北市(北緯25度5分、東経121度33分、UTC時差 UTC+8)
●出生時間:不明
オードリー・タンさんは14歳の時に学校生活に馴染めなかったことで中学を中退したという経歴を持ち、なおかつ外見と内面の自己意識のズレを抱えるトランスジェンダーとしての困難も抱えながら成長しています。
一方で19歳の時にはアメリカに渡り、シリコンバレーでソフトウエア会社を起業するという華やかな飛躍の経験も同時に若い時代から達成し、2016年10月には35歳にして台湾史上最年少で政務委員に就任、昨今の世界的な伝染病が流行した際にはデジタル担当政務委員としてリードしたオードリー・タンさんの活躍により、初動段階で世界でいち早く封じ込めることに成功したということで話題となりました。
オードリー・タンさんの考えた対策とは『3つのF』と言われ、
●『Fast(素早く)』
●『Fair(公平に)』
●『Fun(楽しく)』
まさに「風の時代」に合わせて世界で頭角を現してきたというようなキーワードが凝縮されているメッセージがオードリー・タンさんのことばからは次々に出てきます。
一方で、台湾というと近年、地政学的に様々な激しい衝突や混乱が発生している土地でもあり、そんな場所で、オードリー・タンさんが人々、対立する両者へ与えていく影響力というのは計り知れない大きさであると感じます。
オードリー・タンさんは「独学」と「無政府主義的無政府主義」を支持しており、以下のようにも発言しています。
デジタルは「民主主義」という社会の方向性を変えるものではありませんし、デジタルが指し示す方向に人々を向かわせようとするものでもないのです。これは流行病対策に限らず、今、台湾で進められている様々なデジタル化の試みのすべてにおいて断言できることです。
引用元:『ELBRDE-オードリー・タンが語る「デジタル」と「AI」』
多くの政治家が、自国で強烈なアピールと共に、国や国民を支配しようとする中で、オードリー・タンさんが描く取り組みは、世の中で「多数派」「権力者に対して従順な人」だけが人間らしくより利便性高く生きることを許される社会ではなく、
様々な事情を抱えた人々にとっても「公平で」「楽しい」社会を実現しようとしていると感じます。まさに水瓶座で始まった風のテーマの主題にも繋がってくるアプローチであり、多くの人々が未来に絶望しかけている中で空から降りてきた、光をまとった救世主のような存在にも思えます。
■オードリー・タンさんの西洋占星術ホロスコープ(※正午算出)
早速、オードリー・タンさんの天体の星座配分を見ていくことにします。「楽しい」を決して忘れない、素敵な笑顔をしたオードリー・タンさんに、ああ、持っている星の力を最大限に活かしている人なのだなあと個人的に感じました。
ホロスコープ算出資料:ARI占星学総合研究所
オードリー・タンさんは出生時間不明のため、正確な各星座の度数、Asc、Dsc、MC、IC、各ハウスは不明となり、星座同士の境に近い場合は隣り合う星座に該当してくる場合もあります、詳しくは、以下ページをご確認ください。
■オードリー・タンさんの各天体の属する星座を調べてみた
オードリー・タンさんの星座の構成要素には「牡羊座」と「天秤座」が非常に効いていることが分かります。
■オードリー・タンさんの「太陽星座」
オードリー・タンさんの「太陽星座」は牡羊座です。
12星座の中で最初の星座である「牡羊座」は生まれたてのピュアな透明感ある精神をもって誕生してきます。12星座の中では旅の最初で最も若い「牡羊座」ですが、「自分」というテーマで精神性を深めていく星座でもあります。
牡羊座には「自立」「個人」というニュアンスが出てくるため「干渉が嫌い」「大勢や権力に従うのが苦手」であることから、幼少期に納得のいかない権威から早期決断で回避ルートを選んだことは魂を傷つけない意味で正解だったのではないかと思います。
けれども、それは一方で「調和」という課題を自身に与えていくことになります。
新しい発見にワクワクして、楽しいことが大好き、やるとなったらスピード感を持って突進していきます。オードリー・タンさんが『3つのF』で掲げている『Fast(素早く)』は、まさに「牡羊座」にこそできる対応かなと感じました。
■オードリー・タンさんの「月星座」
オードリー・タンさんの「太陽星座」は天秤座です。
オードリー・タンさんが10天体の中で最も多く持っているのは「天秤座」です。天秤座には、美的感性、センス、バランス、パートナーシップというキーワードのほかに、「調和」という大事な要素があります。
また、一般的に太陽星座は「本質的かつ社会での自分」、月星座は特に若年期に出て来る「内面的自分」と読むことがあります。太陽星座はいつもの自分、月星座は部屋の隅で体育座りして考え事をする時に出て来る自分、という感じでしょうか?
そうした、二面性ある「自己」が対立するオポジション(180度)を形成しているオードリー・タンさんは
幼少期に既定の中学校で溶け込むことが出来なかった経験、トランスジェンダーとしての経験、そして、台湾における国家対立の争いの中で、「自己」と「調和」の間で起こる葛藤のテーマが人生でいつも出て来る宇宙からの課題となっているように思います。
■オードリー・タンさんの「火星星座」
オードリー・タンさんの「火星星座」は牡羊座です。
太陽星座に次いで、「自己存在(セルフ)」との闘いを象徴するように火星が「牡羊座」に存在しています。情熱的でエネルギッシュな「牡羊座」が勇敢にピュアなハートで行動し、闘っていきます。
牡羊座は火の星座であり、火の星座は精神的な「魂の叫び」のようなものが出て来るところで、闘いに対する情熱の大きさ、意思は激しいものがあります。
■オードリー・タンさんの「水星星座」
オードリー・タンさんの「水星星座」は牡羊座です。
宇宙からの課題の闘いにおいて、牡羊座水星の「知恵・情報・コミュニケーション力」も発揮します。これは私の勝手な見解ですが、「牡羊座」というのは非常に明るく前向きな星座で「ユーモア」が持つ真価を知っている星座である気がします。
子供の頃って、物質的に何を持っている、ではなくて「オモシロイ子」が不思議とクラスでモテていなかったでしょうか?裕福だとか貧しいだとか関係なく、フラットな関係性が成立して、みんなで遊んで「オモシロイ」に大きな価値があったわけです。
そんな純粋に楽しむ気持ち、未成熟という意味ではなくて、生まれたばかりの生命力に溢れた精神、楽しむ気持ちが先行して、次々に挑戦していく魂が牡羊座にはあると感じます。
※全てはブレンドであり、パワーバランスなので、牡羊座を持っているからと言って、全員明るくて前向きであるという意味ではありません。しかし、内向的な人であっても牡羊座を持っているのであれば、そうした要素はごく小さくても必ず備わっているはずという意味にもなります。
■オードリー・タンさんの「木星星座」
オードリー・タンさんの「木星星座」は天秤座です。
オードリー・タンさんの木星は、ホロスコープで強調されている「牡羊座(自己)」と「天秤座(調和)」の間にある大きな葛藤と課題において天秤座側にあることから、調和に向けた力の「拡大・発展」に寄与しているとみられます。
しかし、アスペクトで見てみると牡羊座側(太陽・火星・水星)との対立には干渉しておらず、どちらかというと、もう少し闘いが佳境に入った後で一定の成果を出した後の仕事、「土星(天秤座)」の課題に対する挑戦に対して、より大きなエネルギーを発揮するように見えます。
オードリー・タンさんの木星は土星にコンジャンクション(0度)しています。
■オードリー・タンさんの「金星星座」
オードリー・タンさんの「金星星座」は牡牛座です。
五感やセンス、に長け、実直に取り組むことが得意である牡牛座が金星の星座となっています。牡牛座は「身体」も表します。オードリー・タンさんの金星は「牡牛座」ではありますが、「牡羊座(太陽・火星・水星)」と「天秤座(冥王星・月)」のオポジション(180度)の対立構造にしっかりオポジション(牡羊側)で参戦し、この課題に絡んだ存在感を出しています。
■オードリー・タンさんの「土星星座」
オードリー・タンさんの「土星星座」は天秤座です。
土星が与えるテーマというものは人生全体で長い時間をかけて果たしていく、または人生後半から晩年にかけて乗り越えていく最終課題になると私は考えているのですが、オードリー・タンさんの場合はその課題もやはり「調和」に係る課題となっていると読めます。
そして、人生序盤にあった「牡羊座(太陽・火星・水星)」「天秤座(月・冥王星)」のオポジションによる課題とは違って、土星(天秤座)は牡羊座とのアスペクトはなく、もっと「大きな調和」を実現していくことを期待されていることが分かります。
なんとなく?ですが、これは台湾における調和、あるいは世界における調和に繋がる事なのではないか?と私は予想しています。天王星の項目とドラゴンヘッドの項目で引き続き追記します。
■オードリー・タンさんの「天王星星座」
オードリー・タンさんの「天王星星座」はさそり座です。
天王星はテクノロジーや未来、転換、変換、宇宙といった自由へ向かうパイオニア的な意味合いを持ちます。冥王星も古いものを壊して再生する意味で少し似ているように思えますが、天王星は印象としてはもっと明るい感じの「発想の転換によるトランスフォーム」というイメージです。
それが「究極の域で徹底的にやる」さそり座にあるという事ですから、地球規模の「リフォーム」を実現できる力を持っていると言えます。さそり座自体、支配星が「冥王星」ですから、少なくとも「破壊と再生」の冥王星的なエネルギーも加わっています。
古いものを新しいものへと強烈に変えていく力がある人であることは間違いないです。
そして、なんとこの天王星の力は、前述した「土星の課題」に対して応援をしています。
■オードリー・タンさんの「冥王星星座」
オードリー・タンさんの「冥王星星座」は天秤座です。
オードリー・タンさんの「牡羊座(太陽・火星・水星)」と「天秤座(月・冥王星)」の対立課題の方で
月とコンジャンクション(0度)で活躍します。特に火星とはかなりタイトなオポジション(180度)で、2度未満となっています。火星は闘いの星であり、しかも火星のホームである牡羊座にいて最大に力のある状態、破壊と再生の冥王星との対立は、想像を絶する非常に苛烈なものとなる事が分かります。
また、冥王星の属する天秤座から辿っていくと、天秤座の支配星は金星であり、オードリー・タンさんの金星は牡牛座にいます。五感やセンス、身体を表す牡牛座の支配星もまた金星であるわけで、金星についても火星と同様に通常より大きなパワーを持っています。
オードリー・タンさんにとってアンバランスであった精神と身体的な性別であったり、それを原因としたかもしれない自己と他者(学校)との不調和の関係性であったり、勇敢に戦っていく男性星座である牡羊座太陽と、調和やバランスを求める女性星座の天秤座の月という内面的対立関係について、
調和へ向かって「破壊と再生」を行おうとする天秤座冥王星という構図が見えてきます。また、それは五感やセンス、身体を大事に想う牡牛座金星の大きな富へと向かっていると思われます。
対立も苛烈で困難な課題である一方で、与えられる牡牛座金星の富もとても大きな収穫となる事が約束されているように見えるホロスコープです。
■オードリー・タンさんの「海王星星座」
オードリー・タンさんの「海王星星座」は射手座です。
オードリー・タンさんが最初に乗り越えるべき「牡羊座」VS「天秤座」の方の課題を遠くから絶妙な位置で応援してくれているのが射手座海王星です。海王星は約165年ほどの周期で太陽を一周する星なので、同世代は同じ星座を持つことが多く、世代に対するテーマを暗示させる星のひとつでもあります。
射手座は遠くに行きたい衝動のある星座であり、海王星も外側に広がっていく性質を持っていくことから、「外へ大きな発展を夢見る力」であると言えます。また、精神性が絡んでくる火の星座の中でも宗教や哲学との絡みも出て来る聡明な射手座と、この世の向こう側とつながっている海王星は非常に精神性の意味で親和性があると言えると思います。
全てのものにはヒビがある。そこから光が漏れている。その光を見つけよう。
オードリー・タン
オードリー・タンさんのことばに哲学的・精神的な厚みがにじむのは射手座海王星の力もあるのかもしれません。宇宙意識とつながっていくための遠くの世界に対するイマジネーションを与えてくれる射手座海王星です。
■オードリー・タンさんの「ドラゴンヘッド」「ドラゴンテイル」
オードリー・タンさんのドラゴンヘッドは獅子座、ドラゴンテイルは水瓶座です。
いつもはあまりドラゴンヘッド(ノースノード)、ドラゴンテイル(サウスノード)には触れないのですが、今回ばかりはとても気になったので、追記することとしました。いつもあまり触れないのには理由があって、とても影響力が大きいことは分かるのに、十分理解することが非常に難しいという点からです。
ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは天体ではなく大事な「感受点」であり、太陽の通り道である黄道と月の通り道である白道が交差するポイントのことを言います。日食や月食にも関わってくる、神秘的なポイントと言っていいでしょう。
●満月がいずれかに重なる時→月食
親子関係や人生で強い縁があるとドラゴンヘッドやドラゴンテイルに絡んだアスペクトが発生したり、非常にミステリアスな感受点でもあります。
さて
今回、私が注目したのは、オードリー・タンさんのドラゴンヘッドとドラゴンテイルが、見事にオードリー・タンさんの土星の課題の目的達成に対して強力に手助けしてくれていると感じたからです。
(ついでにさそり座天王星もビシバシ協力してくれていることについては先に説明いたしました。)
ドラゴンヘッドは一般的には人生テーマや社会的使命のような目指すべき未来や、今世で新たに見つけていく新しい成果や幸福、家系的なカルマのようなものも示すとされています。かなり大雑把に言うと「未来」。
一方ドラゴンテイルはすでに身につけている得意な分野、過去世で十分に習得に励み獲得した能力や才能、無意識でも得意な事であるとか、今世で使いこなして行ける事柄、過去世から持ち越した執着などを示すと言われています。つまり、「過去」。
まず、私がハッとしたのは、オードリー・タンさんのドラゴンテイルが水瓶座にあるという事でした。水瓶座は天王星を支配星としていて、テクノロジーやインターネット、公共、パイオニア、革新的変革といった象意があります。
台湾で史上最年少の政務委員に就任し、デジタル担当政務委員となったオードリー・タンさんをズバリ語るような配置となっています。
そして、目指すべきはドラゴン・ヘッドのある「獅子座」。優しくて愛情に満ちた柔らかな印象がするオードリー・タンさんですが、公平性と平等の価値観を持って、新しい未来へ変革をさせていく主役(リーダー)として活躍することを宇宙は望んでいるように思います。
これは土星の課題とも非常にリンクしてくる結果だと感じました。
■オードリー・タンさんの各天体の区分配分
オードリー・タンさんの各天体を、性質ごとに分類し、その配分を見ていきます。
■4区分配分(火・地・風・水)
オードリー・タンさんの4区分の配分を見てみると、ほぼ「火星座」と「風星座」の構成、つまりは「牡羊座」と「天秤座」の構成が顕著と言えるでしょう。
所属天体数 | スコア | 天体 | |
火星座 | 4 | 12 | 太陽・水星・火星・海王星 |
地星座 | 1 | 3 | 金星 |
風星座 | 4 | 10 | 月・木星・土星・冥王星 |
水星座 | 1 | 1 | 天王星 |
風の時代にぴったりの風星座と、そこへ向かっていく変革への戦いに必要な闘志を火の星座から与えられているように見えます。
■3区分配分(活動宮・不動宮・柔軟宮)
オードリー・タンさんは圧倒的に活動宮が多い配分となっています。
所属天体数 | スコア | 天体 | |
活動宮 | 7 | 21 | 太陽・水星・火星・月・木星・土星・冥王星 |
不動宮 | 2 | 4 | 金星・天王星 |
柔軟宮 | 1 | 1 | 海王星 |
なぜなら、オードリー・タンさんの10天体星座の殆どが「牡羊座」と「天秤座」であり、いずれも「活動宮」に属しているからです。
その名の通り迷う暇なく活動、行動が出来る性質だと言えますし、さらに牡羊座の場合は「スピード」も重視するため、疾走して行動!という事になると思います。穏やかな笑顔からは考えられない闘志と意欲、行動力のある方だと思われます。
■2区分配分(陽・陰)
オードリー・タンさんの二区分の配分を見ていきます。
所属天体数 | スコア | 天体 | |
陽(男性) | 8 | 22 | 太陽・水星・火星・月・木星・土星・冥王星・海王星 |
陰(女性) | 2 | 4 | 金星・天王星 |
トランスジェンダーという事がありますが、精神面で女性性だといっても、クヨクヨナヨナヨするタイプの女性ではなくて、どちらかというとサバサバした「男勝りな女性」かもしれません。
しかし、金星の牡牛座が非常に強いエネルギーを持っていることから、美的センスや何かしら健康に関するこだわりなどは、一般女性以上のものがあるかもしれません。
■オードリー・タンさんのホロスコープまとめ
オードリー・タンさんのホロスコープは非常にシンプルながらも、宇宙からの絶妙な采配が施されているとしか思えないような配置をしていると感じました。もともと大好きな方でしたが、改めてホロスコープを見ることで見えてくるものがあって、非常に感慨深い回でした。
オードリー・タンさんはやはりどう考えても天に選ばれし救世主であり、宇宙の課題に対して必ず目的達成をしていく闘志、テクノロジーを武器とした実力、何よりも純粋で「みんなで楽しみたい!」というピュアなハートを持った方だと思います。
近い将来、台湾の人々や世界の大きな調和を実現するために、「獅子座ドラゴンヘッド」としての舞台の主役(リーダー)を担ってもらえる日を楽しみに待ちたいと思います。
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