福岡伸一さんのホロスコープ、動的平衡へ向かわせた星々と宇宙意思

◆天秤座

今回は、福岡伸一さんのホロスコープと各天体の星座を調べていきます。

■福岡伸一さんの西洋占星学ホロスコープ、各星座算出のための概要(生年月日、出身地、国籍、出生時間)

福岡伸一さんは日本の生物学者で、専門は分子生物学、農学博士として青山学院大学教授、ロックフェラー大学客員教授としてご活躍されています。

 

 

●生年月日:1959年(昭和34年)9月29日
●国籍:日本
●出身地:東京都
●出生時間:不明

2007年の著書『生物と無生物のあいだ』は70万部を超えるベストセラーとなりました。
『動的平衡~生命はなぜそこに宿るのか』も非常に面白い書籍でした。

 

動的平衡とは
dynamic equilibrium
それを構成する要素は、絶え間なく消長、交換、変化しているにも関わらず、全体として一定のバランス、つまり恒常性が保たれる

 

 

私が最初に福岡伸一さんという素敵な方を知ったのは、養老孟子さんとの「自己同一性」をテーマにした対談がきっかけでした。

 

養老孟子さん(太陽さそり座)のお話も素晴らしかったですが、福岡伸一さんのお話も、非常にユーモアあふれる言葉と艶やかな笑顔で溢れ、すぐに魅了されてしまいました。

 

生命現象を動的平衡としてみると、物質的な基盤というのは何もないわけです。どんどんどんどん「私」というものは入れ替わっている。

例えば、消化管だったら2-3日で細胞が入れ替わってしまうし、筋肉だったら2週間くらいで入れ替わってしまう。血液細胞だったら、数か月で入れ替わってしまう。

だから、1年前と今日の皆さんは、久しぶりに会って「やあ、お変わりありませんね。」って言ってますけど、お変わりありまくっているわけです。

全然別なんです。物質としては。

 

福岡伸一さんのお話は、こうしていつも知的ユーモアが見事に効いてくるのに、イヤミもなく、一般庶民にも伝わる温かさを持ちながら、どんどん無関心だった人の興味さえもその世界へ引きずり込んで行ってしまう魔力のような力を持っています。

また、個性的な発想で非常に面白いのに「どこかいつも上品」という、絶妙なバランス感覚と不思議な魅力も持っていらっしゃいます。

オモシロイ話や発想をする人は世の中にたくさんいますけれど、なかなか「上品さ」を共存させる形でのユーモアを連発できる方というのはいないのではないか?と思います。ここにも実は、福岡伸一さんの持っている星と星座が関係しているように思いました。

ご本人はおそらく、それすら意識することなく、いつも昆虫最中を楽しむ少年のような輝いた眼で知的好奇心に従って追求し、結果としてそのようになっているところもまた、天性のものという印象がします。

 

 

■福岡伸一さんの西洋占星術ホロスコープ(※正午算出)

では早速、福岡伸一さんのホロスコープと10天体の星座配分を見ていくことにしましょう。

ホロスコープ算出資料:ARI占星学総合研究所

福岡伸一さんは出生時間不明のため、正確な各星座の度数、Asc、Dsc、MC、IC、各ハウスは不明となり、星座同士の境に近い場合は隣り合う星座に該当してくる場合もあります、詳しくは、以下ページをご確認ください。

出生時間不明の場合に西洋占星学ホロスコープで算出できないもの
西洋占星術のホロスコープ作成の際に出生時不明だと算出できないもの、Asc、Dsc、MC、IC、各ハウスとそれぞれの簡単説明について、また特に注意すべき月星座についての事柄、占星学を利用する目的について、私なりの見解をまとめました。

 

 

■福岡伸一さんの各天体の属する星座を調べてみた

福岡伸一さんの10天体各星座を調べ、そこからみ解けることについてランダムに記載していきます。特に「天秤座」の性質が随所に輝いていることが分かる内容です。

 

福岡伸一さんの「太陽星座」

福岡伸一さんの「太陽星座」「天秤座」です。

福岡伸一さんは太陽星座だけでなく、他の多くの天体が「天秤座」に属しており、「天秤座的資質」が多くあることが分かります。天秤座には、美的センス気品バランス感覚調和というような象意があります。

 

書のタイトルにもある「動的平衡」という言葉についても、まさにその意味からも「天秤座的な感性」を感じることが出来ます。

 

福岡伸一さんは「動的平衡」について「昔から語り継がれてきた生命観である。」とお話されています。さらに「生命とは何か?と尋ねられたら、それは動的平衡だと答えたい。」と語っていらっしゃいます。

「生命」、もう一つの言い方として「生物」、とあった時に「生物」はモノであるわけですが、ひとたび「生物」が「生命」を宿した時、それはモノではなくて「現象」になるわけです。

そして、その現象の在り方が絶え間なく動きながら平衡、絶妙なバランスを保っているものとしてある、というわけなのです。

 

特記事項として、福岡伸一さんの太陽星座はドラゴンヘッドとかなりタイトなコンジャンクション(0度)を形成しています。また、水星、火星ともゆるくコンジャンクションの配置です。

ドラゴンヘッドは「未来」であり、今世の目的達成に向けた方向性でもあることから、福岡伸一さん自身の生きざまが、宇宙が望む「未来」に繋がっていくことを感じさせます。

また、それは土星に込められた課題をクリアし、実現するという具体的な目標に対して作用し向かっています。これは土星の項目で後述します。

 

福岡伸一さんの「月星座」

福岡伸一さんの「月星座」「獅子座」です。

月星座は、太陽星座のような表向きかつ全体感を醸し出す性質ではなく、1人きりの時間に自分だけが自覚するような、ごくごく個人的潜在心理として語られます。

 

獅子座には舞台主役、高揚感、情熱、華やかな演出、楽しむこと、創造、誇り、自信のような象意がありますが、いつも控えめでマイルドな福岡伸一さんには少し意外にも感じます。

 

けれども、少年時代から虫に興味を持って蝶の美しさに心を奪われた時の高揚感や、そこから色々な事を調べていく情熱、全てが「楽しい」から始まっているところなどを勘案すると、十分、獅子座的な要素もお持ちのように感じます。

 

さらに、福岡伸一さんの講演会ではこのような話もされていました。

別に私の動的平衡がミミズに受け渡されてもいいわけですよ。或いは木の葉に受け渡されてもいいわけです。

そうやってこう、動的平衡は38億年間バトンタッチされ続けているわけなので、別に人間は子供をつくらなくてもいいと私は思います。

つまり、遺伝子は遺伝子を残せと言ってるんじゃなくて、自由であれと言ってくれているわけです。

 

私たちは人間として生まれたがために、ついつい「自己の存在意義」だとか、「幸福」についての実現や追及を差し迫られがちになるわけですが、それは単なる感情や思考が起こす人間らしいエラーであって、

生き物や生命においてはそんなことは実現することも追求することも、正直、ほぼ無意味であり、むしろ生きて、何者かに受け渡して死ぬということ自体に本質的な意味がある、と言われているような気がしました。

いろいろな条件付けで「有意義」「無意味」を貼り付けることよりも、誇りをもって自由に与えられた時間を楽しみ生きましょう、誰であっても全体にとっては有意義であることは間違いないというような

人間にわずかに残る尊厳や誇りのようなものを、我々にも生物学的観点から与えて下さっていると感じます。

これは、もしかすると「獅子座」の誇りかもしれません。そしてそれを「受け渡し」相手の細胞に組み込むという意味では、これさえ「有意義な生命活動」の一部のようにも思えてきます。

 

福岡伸一さんの「火星星座」

福岡伸一さんの「火星星座」「天秤座」です。

未来自分自身が求める調和の実現のために闘志を燃やして戦っていくことを感じさせます。福岡伸一さんの火星水星とタイトなコンジャンクション(0度)である為、水星と力を合わせて闘っていくということが非常に印象的です。

 

福岡伸一さんの「水星星座」

福岡伸一さんの「水星星座」「天秤座」です。

福岡伸一さんの水星は前項でもお話しましたが、火星とタイトなコンジャンクション(0度)を形成しています。水星は知性、情報、コミュニケーションというような事を表す天体ですが、つまりは知性やそれらを武器に闘っていくという事になります。

 

私たちの体の細胞は60兆個です。そして私たちの消化管に私たちと一緒に共存しているバイ菌は実はですね、腸内細菌の数は180兆個です。
3倍以上のバイ菌と一緒に暮らしているんです。

だから、人はひとりで生きているわけじゃない。本当にそうなんです。

 

最初にもお話したことですが、福岡伸一さんの知性というのは、非常に軽やかなユーモアに包まれて、一般庶民にも親近感がわくようなお話ばかりです。

そして生み出す「ユーモア」によって決して誰かを傷つけたり、陥れたりすることなく、下品になる事のない品位が保たれたものとなっているのが特徴的です。いつも自分が一番楽しそうにお話されています。

 

それは本当に「天秤座」の賜物だなという印象を受ける内容となっています。

 

天秤座は非常に美意識が高い星座であり、平等意識も高く、風星座であることもあってか?「軽やか」なのが特徴で、天秤座の支配星である金星では「楽しむ」というような意味合いも出てきます。

 

 

学者さんの知識となると、通常は重厚感があって、一般庶民には敷居の高いものが多いものですけれども、天秤座の軽やかさが、そうした見えない壁や学者としての優越感のようなものを打ち消しているようにも見えました。

 

福岡伸一さんの「木星星座」

福岡伸一さんの「木星座」「さそり座」です。

 

乙女座金星とスクエア(90度)を形成しています。

 

福岡伸一さんの「金星星座」

福岡伸一さんの「金星星座」「乙女座」です。

さそり座木星とスクエア(90度)を形成しています。
金星は男性にとっては、理想の女性を表すと言われています。福岡伸一さんはきちんと秩序と管理能力を保てる実直な女性が好みかもしれません。
(私では無理そうでした 涙)

 

 

福岡伸一さんの「土星星座」

福岡伸一さんの「土星星座」「山羊座」です。

この土星は、ドラゴンヘッドドラゴンテイル、そして「天秤座太陽」ともスクエア(90度)となり、Tスクエアを形成しています。

福岡伸一さんの土星からの課題を想像してみると、「権威・常識・社会的ルール」のような象意を持っている山羊座土星調和を求める天秤座太陽(自分)過去(ドラゴンテイル)、未来(ドラゴンヘッド)を絡んだ葛藤、衝突と考えた時に、しっくりきます。

 

福岡伸一さんは人間の「生命」についてこのような話をされていました。

私たちの体は固体じゃない、時間を少し長くのばせば流体だ、あるいはさらに時間を長くのばせば、気体のようにガス状のものが緩く、こう淀んでいるに過ぎない。

絶え間なく他の生命体の生命を取り入れて、自分から抜け出ていったものは、また別の生命体に受け渡され、

それはある時には生命体じゃない鍾乳洞の岩のようなものになったり、海の藻屑のようになったりするけれども、地球全体として物質の総量はそれほど変わらずに、それが実はぐるぐるぐるぐる回っているに過ぎない。

その回しているひとつひとつの力が、生命現象だという事をシェーンハイマーは明らかにしたのです。これは非常に大きな発見。コペルニクス的な転換だったのですが、シェーンハイマーは今では忘れ去られた学者になっています。

 

福岡伸一さんは、自身の研究で壁にぶつかった際、ユダヤ人科学者のルドルフ・シェーンハイマー博士が大昔話していた「生命は機械なんかじゃありませんよ、生命はむしろ流れているものだ」という言葉を思い出し、かつて彼が行った古い実験を改めて見直すという事をしました。それが、その後福岡伸一さんが発表することになる「動的平衡」へ続く道を照らし出す大きな光となったわけです。

 

ノーベル賞をいくつもとってもおかしくないシェーンハイマーの大発見でしたが、彼は若くして亡くなった後、現代では忘れ去られた学者となってしまっていました。

 

その後、時代は、DNAの二重らせん構造というものが明らかにされることになり、生命というものがそれ以降、どんどん「機械論的」に解釈されることとなりました。つまり、DNA的、情報的見方をすると、「生命」というものは「自動複製する機械」という風に定義されることとなったのです。

 

けれども、福岡伸一さんは、
それはあまりに機械論的、あるいは情報的に偏った見方に過ぎないということ、むしろ、生命を「動的なもの」として捉えた時に違う見え方が出来るようになる、という事をこの時代に改めて発表することになりました。

 

福岡伸一さんは、忘れ去られていったシェーンハイマー博士の研究結果を現代に掘り起こして「動的平衡」と名付け、「古くて新しい生命観」として世に出して行ったという事です。

 

過去と未来の間に挟まれた土星の課題、それはまさに「動的平衡」を導き出すこと、だったように思えます。

 

現代の機械論的生命観がすっかり成立している中で、そこに存在する権威や常識と闘っていかなくてはならなかったことは「山羊座土星」らしい内容ともなっています。

 

福岡伸一さんの「天王星星座」

福岡伸一さんの「天王星星座」「獅子座」です。

福岡伸一さんの天王星は、月とコンジャンクション(0度)を形成しています。

 

福岡伸一さんの「冥王星星座」

福岡伸一さんの「冥王星星座」「乙女座」です。

土星の課題を実現するために、乙女座冥王星金星が応援をしており、さらにその冥王星をさそり座海王星がバックでサポートしています。

 

土星に対して合理的かつ秩序ある方法での破壊と再生と読むことが出来そうです。そしてそれは海王星の応援が入っていることで宇宙意思のバックアップを受けているという印象があります。

 

 

福岡伸一さんの「海王星星座」

福岡伸一さんの「海王星星座」「さそり座」です。

前項で、海王星の応援=宇宙意思 という事に触れましたが、海王星自体、神の領域にある人間にはどうにもならないエネルギーが発生する天体という扱いになっています。

 

また、海王星は12星座最後である「うお座」の支配星であり、人間の一生で言えば、「牡羊座」で生まれ変わる前の、「生と死の境」にある領域、「コッチ」と「アッチ」の境にあると言ってもいい、神秘的かつ幻想の領域を担当しています。

 

一方で、「さそり座」に関してですが、さそり座もまた別の意味で「生死」というような意味合いが強く出て来る星座になっています。さそり座の支配星が冥王星であることから、「死と再生」のテーマをどうしてもさそり座も背負うという事です。

 

つまり、福岡伸一さんは、さそり座海王星によって、二重に強調された「生と死」というテーマを意識させられることになっている、とも言えます。

 

生物学者であり、生物が命を宿すということ、「生命」は現象であり、流れているという事の発見、生命はいつをもって「死」とするのか?など、福岡伸一さんの人生にはその研究と共に、間違いなく「生死」が強烈に係わっていることが面白いなと感じました。

 

また、すでに権威ある人々の研究結果が成立しているところへ、大昔のシェーンハイマー博士の研究を引っ張り出して「動的平衡」として生み直し、発表していくということ自体も、「破壊と再生」という印象がします。それを宇宙意思は応援しているという事でもあります。

 

福岡伸一さんの「ドラゴンヘッド」「ドラゴンテイル」

福岡伸一さんのドラゴンヘッドは天秤座、ドラゴンテイルは牡羊座です。

※前述の土星の項目をご参照ください。

 

 

■福岡伸一さんの各天体の区分配分

福岡伸一さんの各天体を、性質ごとに分類し、その配分を見ていきます。

 

■4区分配分(火・地・風・水)

福岡伸一さんの4区分配分を見ていきます。

 所属天体数スコア天体
火星座26月・天王星
地星座36金星・冥王星・土星
風星座311太陽・水星・火星
水星座23木星・海王星

天秤座が多いこともあって、やはり風星座の多い、軽やかな配分となっていました。風の時代に入った地球で、益々ご活躍されることになるでしょう。

 

一方、生死にかかわる研究で「水星座(感情・情緒)」が少ないという事は非常にラッキーだったのではないかと感じます。

 

■3区分配分(活動宮・不動宮・柔軟宮)

福岡伸一さんの3区分配分を見ていくと強い星座が活動宮にあることから天体数は比較的バランス良いですが、スコア的には活動宮優勢となっています。

 所属天体数スコア天体
活動宮413太陽・水星・火星・土星
不動宮49月・天王星・木星・海王星
柔軟宮24金星・冥王星

かといって、衝動的に突っ走っていくか?というと、不動宮もそこそこ充実しているので、準備をしっかりして地道な作業も得意であるように思います。

 

■2区分配分(陽・陰)

福岡伸一さんの2区分配分を見ていきます。

 所属天体数スコア天体
陽(男性)517月・天王星・太陽・水星・火星
陰(女性)59金星・冥王星・木星・海王星・土星

こちらも、天体の数だけ見ると半々の構成ですが、強い天体が陽(男性)に集まっているため、スコアは陽(男性)優勢のようです。

 

■養老孟子さんのホロスコープまとめ

福岡伸一さんのホロスコープと各天体の星座の検証をしてみました。福岡伸一さんのホロスコープの中にも、人生のテーマとなる事が滲み出ていることがお分かりいただけたのではないでしょうか?

福岡伸一さんについては、私が大好きな人であるために、いちいち引用したくなるものが多数存在し、つい、星から見えて来る自分の勝手な見解(妄想)も多く混ぜてしまいました。

 

やはり、福岡伸一さんに関しても、
宇宙から大きな課題を与えられて、それを無事、今世で達成できるように応援する星が同時にそっと添えられているということを感じる配置でした。

 

それもまた、宇宙レベルでの「動的平衡」の一部であり、そうして世界というのは絶妙なバランスと配分、配置で宇宙秩序や均衡を保てるようになっているのかもしれません。天秤座の力が大いに発揮された「動的平衡」の世界観でした。それは宇宙意思そのものに私には思えます。

 

生命は機械ではない、
生命は流れだ。
―ルドルフ・シェーンハイマー

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